主人公と「君」は本当に恋人同士だったのか。
2番の歌詞を読み解いていくと、2人の関係性について新たな可能性が見えてきました。
自分のために生きていく
ごったがえすプラットホーム
「じゃあね」って手を振った
まるでまた翌日(あした)も会えるみたいに
君のため替えた
ステップはもう試さない
夕映えに踊る影
出典: Synchronized 〜シンクロ〜/作詞:shungo. 作曲:Shinpei Nasuno・Kotaro Odaka
2番は主人公と「君」の別れのシーンから始まります。
この時、主人公はあえて「いつも通り」を演じました。
それは「君」との別れを悲しいだけの出来事にはしたくなかったからではないでしょうか。
今までずっと「君」に尽くしてきた主人公。
しかしこれからは、自分のために生きていこうと決意したのでしょう。
2人では叶えられなかった夢を「君」に託し、主人公は自分だけの夢を描くことに決めたようです。
地面に映る自分の影が、1人でも歩いていけるのだということを主人公に教えてくれました。
友達以上恋人未満?
一人きりでは
成り立たない
[恋愛も友情も 孤独、それさえも]
さあ、イマジネーション
努力率99%
“同調”を律し、凌駕(りょうが)する
“同調”を律し、凌駕(りょうが)する
出典: Synchronized 〜シンクロ〜/作詞:shungo. 作曲:Shinpei Nasuno・Kotaro Odaka
2番でもまた「同調を~」の歌詞が出てきます。
寂しさというのは相手がいるからこそ生まれる感情です。
誰かを恋しく思う気持ちは、きっと愛情でも友情でも同じなのでしょう。
ここの歌詞を読み解くと、主人公と「君」は友達だったと考えても決して不自然ではないですね。
主人公にとっての「君」は同じ夢を追いかける同士であり、「好き」という気持ちを越えたかけがえのない存在です。
もしかしたらこの2人は友達以上恋人未満という非常に曖昧で、しかし強い絆で結ばれた関係だったのかもしれません。
心に残る喪失感
シンクロさせてく
過去と未来を
今という瞬間だけ通して
真紅(しんく)の唇(クチビル)
ギュッと結ぶけど
沈黙(サイレンス)は言葉よりも饒舌
出典: Synchronized 〜シンクロ〜/作詞:shungo. 作曲:Shinpei Nasuno・Kotaro Odaka
すべてのことに意味があり、過去の出来事は必ず未来へと繋がっている。
そういった思いがあるから、主人公は唇を噛みしめて泣くのを堪えたのかもしれません。
しかしその沈黙が、何よりも主人公の悲しみを表しています。
「君」との別れはきっと私の人生に必要だった。
そう自分に言い聞かせても、主人公の心には大きな喪失感が残っているようです。
「同調を凌駕する」の意味
結局「同調を凌駕する」とはどういう意味だったのか。
最後はその答えに迫ります。
「君」への想いが原動力
I-My-Me-Mine
媒介されたい 運命ならば
You-Your-Yours
いつも君と繋がってるよ
一瞬のシューティング・スター 君も [ねぇ]
見ていたらいいな [ねぇ]
そう思うことがパワー
意味ある
別々の歳月
Synchronized
出典: Synchronized 〜シンクロ〜/作詞:shungo. 作曲:Shinpei Nasuno・Kotaro Odaka
2人で1つだと思っていた関係が、1人と1人に変わった。
しかし「君」との繋がりは失われていないはずです。
主人公と「君」は今、それぞれの夢を追いかけています。
遠い場所で「君」も頑張っている。
そう思うことが、主人公の原動力に繋がっています。