「SUPER LOVE SONG」

リリース前からライブで披露され話題に

「SUPER LOVE SONG」は、リリース前からライブで披露され、ファンの間ではかなりの話題になっていました。

実はこの曲は、現在リリースされている形に仕上げるまでかなりに時間を要した曲だといわれています。

一旦作っては見たもののパッとしなくて一度はお蔵入りしたこともあるとか。

たしかにB'zの曲の中ではドカンと派手な方ではなく、シンプルなパンク風ロックといった雰囲気ですね。

ギターも一時期ほどハードに歪んでおらず小気味いいサウンド、パワーコードで展開されるリフがドライな雰囲気を感じさせます。

この曲に限らず、この時期B'zはこれまでののイメージを覆すようなものを求めて苦悩していたようです。

誰もが期待する”B'z節”みたいなものから脱却したい、そういう思いがあったのではないでしょうか。

44thシングルとしてリリース

【SUPER LOVE SONG/B'z】人間愛を歌った壮大なスケールの歌詞が知りたい!ライブ映像もの画像

お蔵入りした後再び作り直し、シークレットライブやSUMMER SONIC 2007で披露したようですが、ファンの反応を見ていたのかもしれませんね。

その評判が上々だったことから、シングルとしてリリースすることになったのではないでしょうか。

松本孝弘曰く、この曲が最初に出来上がった時はシングルになるなんて考えられなかったそうですよ。

そんなこんなの紆余曲折を経て44thシングルとしてリリースされました。

結果としてオリコン週間シングルチャート1位、さらには月間のシングルチャートでも1位を獲得するまでに仕上げてしまうのですから、見事としか言いようがありませんね。

ドライなロックサウンドに稲葉浩志独特のエスプリを感じさせる歌詞が乗って、とても印象に残る仕上がりとなっています。

ジャケットのスーパーマンのマークをパロディしたようなマークも、ユーモアがあっていいですね。

オトナの遊び心、といったところでしょうか。

レコーディングとPVには有名アーティストが!

「SUPER LOVE SONG」のレコーディングとPVに参加しているドラマーとベーシストは、実は世界的に有名なアーティストってご存知でしたか?

まずドラムには、ジェレミー・コルソン。

彼は世界でもトップレベル、グラミー賞を3度も受賞しジャンルを超えて活躍するギタリストスティーブ・ヴァイをして「特別なドラマー。只者じゃない」と言わしめるほどの人物。

そしてベースにはロバート・ディレオ。今の若い世代のアーティストが影響を受けたと語ることも多い偉大なロックバンドStone Temple Pilotsの創始者でベーシストです。

Stone Temple Pilotsは天才的な才能とカリスマ性を持つスコット・ウェイランド、そしてLinkin Parkのチェスター・ベニントンがヴォーカルとして在籍していたことでも知られていますね。

両人ともこのバンドを脱退してからではありましたが悲劇的な死を遂げてしまい、Stone Temple Pilotsは悲しみに暮れる時期もありました。

現在は新しいヴォーカルが加入し、活動を再開しているようです。

迫力のライブ!

ライブで見るとスピード感と勢いがあり、また違う魅力がありますね。

PVももちろんカッコいいですが、やっぱりB'zはライブがとても魅力的。

音の厚みや熱量が違います。ドラムのシェーン・ガラースのパフォーマンスも凄い!

今年2018年夏には5年振りとなる”LIVE-GYM Pleasure”ツアーも開催されます。

果たしてそこでこの「SUPER LOVE SONG」は演奏されるのか、気になりますね。

歌詞を紐解く

では、「SUPER LOVE SONG」の歌詞をご紹介。

稲葉浩志の世界に触れてみましょう。

もたもたしすぎて またもや季節が終わる
一度でいいから 歌ってみたいんだ
Super Love Song
論争が終わり 善悪の概念も消える
思わず君が震えてしまうような
Super Love Song
ダメとイヤばっか ぶつけあうため
僕ら出会うわけじゃないよ
つぶしあい... なんて時代遅れ

相乗効果で ヨクなろう
同じベクトル持った僕ら無敵
状況変化に戸惑わん
ぶっとい根っこで ギュッとつながってる
ばらまいてよ Good News

出典: SUPER LOVE SONG/作詞:稲葉浩志 作曲:松本孝弘

”LOVE SONG”といえば、いったいどんなものを思い浮かべますか?

直訳すれば、愛の歌。一般的には恋愛について歌ったものが多いのではないでしょうか。

でも、この「SUPER LOVE SONG」の愛は、恋愛に限った愛ではありません。

恋愛以外にも、世の中にはいろんな愛があふれています。

家族や親しい友人に対する愛、動物や自然を愛する心、弱い立場の人や困ってる人を助けようというのも、人間愛でしょう。

世の中は、あらゆる種類の愛で成り立っています。

歌ってみたいのは、よくある恋愛の歌じゃなくて、聴いた人が震えてしまうほどの人間愛を謳った歌。

まだ、誰も歌ったことがないような、圧倒的な愛を歌った歌です。

愛を持って、相手を受け入れる心を持っていれば、争いは起きないかもしれません。

自分の主張ばかり押し付けて、行き違いばかり。身近なことでもそうですが、結局はそういったことから戦争ですら起こるのです。

相手を叩き潰して自分だけが大きくなるのではなく、手をつないで、お互いのいいところに目を向けてみんなが幸せになれるよう努力する。

それが、愛ともいえるでしょう。

そうして得るものは、周りを排除したり抑えつけて得るものよりもはるかに大きく、そうしてつながった関係は簡単には揺るぎません。

どんな理想を語っても……