自虐の中に見える救いを求める心

カタカナの歌詞は、情けない自分を笑っているようです。開き直りの心境なのでしょうか。

自分の愚かさを思わず笑ってしまう

嘆きの天使 アッハ!

出典: 堕天使/作詞:櫻井敦司 作曲:今井寿

本心では愛が崇高なものだと分かっているのに、肉と肉のぶつかり合いにすぎないと蔑んでいます。

情けない自分にあきれているのです。

気持ちを素直に表すのが恥ずかしくて、冗談めかした表現しかできない自分がおかしいのでしょう。

自虐の中に見え隠れする本心

ワタシヲ
許シテ 許シテ…

出典: 堕天使/作詞:櫻井敦司 作曲:今井寿

誰に許しを乞うているのでしょう。それは、他ならぬ自分なのです。

自身を天使と表現しているのも皮肉に聞こえます。天使という存在と対比させて、愚かな自分を笑う。

そんな自虐的な気持ちの裏には、素直に愛を全うしたいのに、素直になれない自分を憂いている姿が見えます。

裏腹な気持ちの表現の中に強いメッセージ

愛と死、光と影などの相反する事象を使う表現は、詩や小説でもよく使われます。

この楽曲歌詞も、うらはらな気持ちを謳いながら逆説的に自分の本心を表しているようです。

愛の幻想と真実

愛なんてそう幻想

出典: 堕天使/作詞:櫻井敦司 作曲:今井寿

愛は形のない幻の思い込みにしか過ぎないと強がって、愛を信じる素直な気持ちを隠しているのです。

愛に絶望してあきらめの境地になっているのかもしれません。

卑屈になると、それまで信じていたものをすべて否定したくなります。

本当は、愛を強く求めているのでしょう。

殺してほしいという願望

殺シテ 夢中デ 罪と罰飛び散った

出典: 堕天使/作詞:櫻井敦司 作曲:今井寿