駆け落ちをテーマにしたドラマチックな作品
80年代を彷彿させるレトロなサウンドを活かした作品を得意としているバンド、フレデリック。
彼らの作る音楽は、どこか懐かしくて、それでいて新鮮さを感じることができます。
今回紹介する「逃避行」もレトロっぽさと新鮮さが入り混じった作品といえるでしょう。
「逃避行」はアルバム「フレデリズム2」に収録されている楽曲。
タイトルにもあるように、逃避行(=駆け落ち)をテーマにしています。
何もかも投げ捨てて、好きな人と一緒に遠くに逃げてしまいたい…。
そんな切実な思いをクールに歌い上げている楽曲なのです。
なんだかとってもドラマチックですよね!
ダサカッコいいMVをチェック!
「逃避行」のMVでは、インパクトの強いダンサーさんたちが個性的なダンスを披露しています。
ダンサーさんたちは、みんな赤いジャージ姿にサングラスという不思議な格好。
その格好で、ダサカッコいいダンスを踊り始めます。
「逃避行」の楽曲には、フレデリックお得意の"レトロっぽいテイスト"が入っているので、
ダサカッコいいダンスとの相性が妙に良いんです!
ダンサーさんだけでなく、メンバーたちの演奏シーンも見どころのひとつ。
ステージで演奏するメンバーたちの姿はとってもカッコいいですよ!
とても中毒性のあるMVになっていて、何度も繰り返し見たくなるのでチェックしてみてください。
何故ばっくれたいの?歌詞の意味を徹底解説!
それでは「逃避行」の歌詞の意味について見ていきましょう!
この歌詞の主人公は、何らかの事情で「君」と遠くの街に逃げ出すことを決めました。
逃避行をしている主人公と「君」は一体どんな思いを抱えているのか。
そもそも、どうして逃避行をしようと決めたのか。
そんな部分に着目しながら、ドキドキする展開の歌詞を紐解いていきますよ!
1番の歌詞
すでに逃避行を始めている二人
搖れる列車の窓からふたつの目が覗いた
見つめあったのは起点と終点の二人
出典: 逃避行/作詞:三原康司 作曲:三原康司
「搖れる」というのは「揺れる」と同じ意味の言葉です。
あえて難しい方の漢字を使うことにより、緊張感を演出しているのでしょう。
「ふたつの目が覗いた」とあるので、主人公と「君」はすでに逃避行を実行しているようです。
「見た」ではなく「覗いた」といっているあたり、コソコソと行動していることが伝わってきます。
やましい気持ちがあるから、このような表現になっているのでしょうね。
「起点と終点の二人」という歌詞にも注目してみましょう。
主人公と「君」はきっと、逃避行でもしなければ一緒にいられない関係なのではないでしょうか。
起点と終点のように、とても遠く離れた存在である主人公と「君」。
しかし、そんな二人が恋に落ちてしまった。
だから、逃避行という思い切った行動に出たのだと思います。
終着駅に着いた二人
目指す終着駅には何が見えているのか
溢れ返るターミナルに向かって君は走っていた
出典: 逃避行/作詞:三原康司 作曲:三原康司
とりあえず逃避行を実行した二人。
しかし、逃げた先で具体的にどのような生活を送るのかについては、まだ決まっていないようです。
だから「何が見えているのか」といった曖昧な表現をしているのでしょう。
これから先、本当に二人で幸せな生活を送れるのか、不安に感じているようにも受け取れますね。
やがて二人はターミナル(=終着駅)に着きます。
自分の存在に気づかれたくなくて「君」は人混みの中に身を隠しているようです。
はるばる遠くまで逃げてきた二人ですが、
それでも「見つかったらマズイ」といった気持ちが未だに残り続けているのでしょう。
迷いを抱える「君」に対して主人公は…
立ち止まった君をずっと待っているのに
絡み合った手を掴んではさ連れさってしまったんだ
出典: 逃避行/作詞:三原康司 作曲:三原康司