2018年6月20日には新曲「kissはあげない」の発売を控える東京女子流。
この曲は、アイドルとアーティスト、両方の側面を持ち、時には苦しみ、悩みながらも進んできた彼女達だからこそ歌える、「少女」と「女性」の二面性を表現した、艶やかな楽曲になっています。
2010年から活動を開始し、すでに8年を越えるキャリアを持つ東京女子流は、歌唱力やダンススキルが非常に高いのが特長です。
その中でも、中江友梨さんはフリースタイルラッパーのサイプレス上野さんと、ユニット「サ上と中江」を結成するなど、ジャンルの垣根を越え、積極的に活動しています。
今回は、そんなマルチプレイヤー・中江友梨のプロフィールや知られざるエピソードをご紹介します。
東京女子流の歩み
まずは、簡単に東京女子流の歴史を振り返りましょう。
順調なスタート、そして転機と苦悩
東京女子流は2012年、当時の最年少記録となる、平均15歳の若さで武道館ライブを成功させ、トップアイドルへの道を歩み始めます。
順調に活動を続ける東京女子流は、2015年1月に突如「アーティスト宣言」をします。
これを機に、アイドル雑誌やイベントへの参加を辞め、アイドル色の強かった人気曲も封印します。
ダンス&ボーカルユニットとして、さらに上に行くためにスタッフから提案されたものでした。
アイドルとして応援していた一部のファンは落胆し、東京女子流から離れていってしまいます。
今まで応援してきた自分たちを、否定されたように感じたのでしょう。
アーティスト宣言撤回、そして現在へ
2017年8月、東京女子流は3年ぶりにアイドルフェスの舞台に立ちます。
事実上のアーティスト宣言撤回はスタッフも交えて話し合った結論でした。
かつてアイドルだった彼女たちを応援してくれたファンの前で、人気曲の封印を解き、同時にアーティスト宣言後に出されたダンスチューンを披露します。
アーティスト宣言によって、ファンが裏切られたと解釈したのも理解していたでしょうし、メンバーにとって、とても勇気のいる決断だったでしょう。
ブーイングも覚悟したという彼女達に待っていたのは、暖かい歓声でした。
サ上と中江結成
葛藤の中にあった2014年10月、中江友梨さんはラッパー・サイプレス上野さんとユニット「サ上と中江」を結成します。
結成のいきさつと活動
サ上と中江は、2014年10月から6回に渡り放映されたMTV JAPANの中の企画からスタートしました。
2015年5月にはミニアルバム「ビールとジュース」を、11月にはフルアルバム「夢見心地」をリリースし、毎月のようにライブ活動を展開。
12月のワンマンライブを持って、ユニットの活動に終止符を打ちました。
サイプレス上野を涙させた秘話
サイプレス上野さんと中江さんは17歳の歳の差もあり、最初はお互いにかなりとまどいがあったそうです。
さらに、中江さんは初めてのラップにも挑戦。プレッシャーとの戦いでした。
それでも、彼女は折れませんでした。
「アイドルとラッパー」というディティールに甘え、企画物だからと力を抜いても良かったはずです。
事実、上野さんの中にも、「いきなりなんだし、できなくても仕方がない」と、ある程度の覚悟があったと言います。
しかし、レコーディング中に自分のスキルの足りなさに、悔し涙を流してまでラップにこだわり続けた中江さんのプロ意識に心を打たれ、出来上がったデモを聴いて一人、上野さんは泣いたそうです。
そんな中江さん渾身のラップが聴けるのは、「売名行為」という曲です。