ビートルズ【Hey Jude】歌詞を和訳して解説!悲しい時…落ち込んだ時…優しく励ましてくれる名曲の画像

And any time you feel the pain
Hey Jude,refrain
Don't carry the world up on your shoulders
For well you know that it's a fool
Who plays it cool
By making his world a little colder
Da da da da da da da da da

出典: Hey Jude/作詞:Lennon=McCartney 作曲:Lennon=McCartney

入り(はいり)口のリンゴ・スターの会心のプレイを聴いてください

歌や主旋律に寄り添って曲を効果的に盛り上げてゆく才能はテクニックに還元されない音楽的資質。

リンゴ・スターをドラマーとして評価する人はたくさんいます。

YMOなどの高橋幸宏などが有名です。

他の3人のおまけみたいな巷の評価はちょっと納得いきません。

いよいよバンド・サウンドになります。

ポールがピアノとベース

ジョンがアコースティックギター

ジョージがエレキギター

リンゴがドラム

全員でコーラスと手拍子。

後半部分のオーケストラは36名。

全員のクレジットは不明ですがコーラスと手拍子もしています。

4人の人格

和訳を見ていきましょう。

「君がつらく感じるときでも

ねえ、ジュード 我慢しなよ

世界を背負い込んではだめだよ

クールに気取っている人は愚かだよな

自分の世界を凍えさせているんだからね」

泣かせてくれる箇所です。

特にクールに気取っているやつへの批判は熱い。

悩んで問題と格闘している人を笑うやつを赦さないというポールの心意気が素晴らしいです

ビートルズで情熱的な人柄というと真っ先にジョン・レノンが思い浮かびます。

しかしポールやジョージも負けないくらいに熱い人です。

リンゴはマイ・ペースで誰からも恨まれません。

幼いジュリアンにとって年長のポールが自分のために義憤に駆られている姿は頼もしかったでしょう

今、本当に助けが必要なのは誰?

物事を俯瞰して見られる人

ビートルズ【Hey Jude】歌詞を和訳して解説!悲しい時…落ち込んだ時…優しく励ましてくれる名曲の画像

Hey Jude, don't let me down
You have found her now go and get her
Remember to let her into your heart
Then you can start to make it better

出典: Hey Jude/作詞:Lennon=McCartney 作曲:Lennon=McCartney

悲しみにふさぎ込んでいる人へのエール。

和訳を見ていきましょう。

「ねえ、ジュード 失望させないでくれよな

君は今やっと彼女に出会えたんだ 早く行って彼女を抱きしめるんだよ

彼女を受け入れてあげていいよね

そのとき君もうまくやりはじめるはずだよ」

「彼女」とは上述の通りジョンの妻でありジュリアンの母・シンシアのことです

しかしポールはこの曲をプライベートな想いだけでは発表したくなかった。

より普遍的に悲しみに暮れている人に手を伸ばす歌詞にします。

恋に堕ちながら彼女のことを考えられないすべての男性にも響くはず。

ジュード、君は今落ち込んでいるけれど本当に助けが必要なのは誰だろう?

ポールは皆が周りにいる人に敬意と注意を払うべきだと歌うのです。

ふさぎ込んで人には中々周囲の状況は分かりません。

物事を俯瞰して見ることができる人からの助言はとても貴重です

「そこが一番いいところじゃないか」とジョンはいう

すべての和訳は意訳

ビートルズ【Hey Jude】歌詞を和訳して解説!悲しい時…落ち込んだ時…優しく励ましてくれる名曲の画像

So let it out and let it in
Hey Jude, begin
You're waiting for someone to perform with
And don't you know that it's just you
Hey Jude, you'll do
The movement you need is on your shoulder
Na na na na na na na na na yeh

出典: Hey Jude/作詞:Lennon=McCartney 作曲:Lennon=McCartney

英語でも意味不明で日本語に訳せないと有名なラインが登場します

The movement you need is on your shoulder

出典: Hey Jude/作詞:Lennon=McCartney 作曲:Lennon=McCartney

無理やり直訳すると「君が必要なことは君の肩の上だよ」となります

ポール自身がジョンに「ここは意味が分からないから後で直すね」といいました。

ところが詩人としての才覚が秀でたジョンはこう返します。

何いっているんだ。ここのところが一番いいんじゃないか

ジョンの勧めもありポールはこの箇所をそのまま遺します。

そのためこの箇所の和訳は意訳に任されるのです。

シンシアへの気配りを最上位に

「あるがままに 受け入れるんだよ

ねえ、ジュード やってごらん

君は誰かが一緒にやってくれることを待っている

君だけだって分かっているだろうに

ねえ、ジュード そうだろう

君に必要なことは すべて君次第なのさ」

他の誰かの援助を待っているけれどやるのは君だけだって分かっているだろう?

このラインも大切です。

沈み込んでいる人は中々自力では起き上がれません

それでも君よりももっと悲しんでいる「彼女」のことを考えてごらん。

やるべきことが分かるから。

ポールはジュリアンのことを真剣に想ってこの曲を書いていますがシンシアへの気配りを最上位にします

ジョンとヨーコの分かち難い愛を目の当たりにしてもポールはフェアな態度を捨てませんでした。

落ち込んだときに自分を引き上げてくれるポールのような存在がいたら頼もしいです。

身の回りに人生の様々な局面でそうした助言者がいる人は幸福でしょう

サーカスの大団円のように