「うたかた」について

5枚目のアルバムに収録

ポルノグラフィティ【うたかた】歌詞の意味を解釈!蜉蝣から感じた想いとは?人を想う気持ちがみえてくるの画像

「うたかた」は2005年4月に発売されたポルノグラフィティ5枚目のアルバムに収録されています。

メンバーであったtama脱退後の初アルバム

THUMPxというのは「サンプ・サンプ・サンプ」と読み心臓の擬音のことを指します。

ドキドキという意味だそうです。

ジャケットの中央にドンと居座っているのは「サンプマン」というキャラ。

「うたかた」以外に13曲を収録した全14曲の会心作となっています。

歌をチェック!

歌詞解釈を読む前に、歌をチェックしてみてください!

きっと世界観をより身近に感じることができます。

切ない歌声に、ほろっときてしまうかも。

蜉蝣は儚い恋の姿そのもの

夏の日に蜉蝣を見て
何故か愛しく感じた
羽音の調べは優しい子守歌に

出典: うたかた/作詞:岡野昭仁 作曲:ak.homma

蜉蝣とは羽を持った昆虫のことですが、とにかく寿命が短いと思われています。

そのことから儚さのたとえとして使われることが多いです。

実際は幼虫時代が2~3年で成虫になってからが数時間の寿命となっています。

多くの昆虫が幼虫から成虫になって寿命を全うするのが長くても1年なので、実は長生きとも考えられるのです。

ただ成虫になってから数時間で死んでしまうこと。

そしてふわふわと舞うように飛ぶことから人は儚さを感じるのです。

主人公が蜉蝣を見た時に愛おしさを感じたのは、自分が今している儚い恋と重なったからでしょう。

「この恋はまるで蜉蝣のようだ。」

そう思ったに違いありません。

ということは今、主人公の側に愛しいあの人はいないことになります。

愛する人に思いを馳せる。

そんなある夏の日に蜉蝣を目にして、恋の儚さを思うのです。

命を全うするのはわずか

土の中にかくれんぼ
そして地上に舞うのは
わずかにして息絶えまた土に還る
儚くも散り行く姿重なった

出典: うたかた/作詞:岡野昭仁 作曲:ak.homma

歌詞には蜉蝣の幼虫が土の中にいると表現されています。

ですが実際は川に住んでいるのです。

ここは歌詞3行目に繋ぐ為にあえて土の中にいるとしたのかもしれません。

自然の世界は過酷なもので、幼虫から成虫になれる個体はとても少ないのではないでしょうか。

他の生き物を見ていると大人になるまでにある程度数が絞られてしまうのは確かです。

それは蜉蝣も例外ではないでしょう。

つまり恋も星の数ほどあれど、成就するのはわずかだといいたいのです。

残念ながら実らなかった場合は、蜉蝣と同じように儚く散って行くのでしょう。

主人公は自分の恋が散りゆく姿を重ねて見ています。

ということはもうすでに実らないことを感じているのでしょうか?

あまり希望がない恋なのかもしれません。

気がついたら恋に落ちていた

知らないうちにそこにあった
ただ押し寄せるあなたへの想い
胸は満ちて息が苦しい
どうか恋よ散らないでいて
還る場所はないはずだから

出典: うたかた/作詞:岡野昭仁 作曲:ak.homma

気がついたら、あの人のことが頭から離れなくなっていたのかもしれません。

人は気がつかないうちに恋に落ちていることがあります。

なぜかあの人のことばかり考えてしまって、そこでふと気がつくのです。

自分は恋に落ちてしまったのだと。

主人公も気がついたら、苦しいほどのあの人への想いを抱えていたのです。

この恋が蜉蝣のように散らないで欲しいと思っています。

ということは全く希望がない訳ではなさそう。

まだうまくいく可能性が少しでもあるのでしょう。

でなければ希望を持つことはありえません。

もし振られてしまったら、自分の想いが還って行く場所はない。

つまりあの人以外に恋に落ちる人はいないのだと訴えかけます。

最後の恋だと決めているのでしょうか。

それほどの想いがあるのなら、ぜひ成就して欲しいものです。

夜光虫の光を頼りに