手の届かない距離にいるあなた。

これは物理的な距離であると同時に、手が届きそうにもない尊い存在だということを表現しているのでしょうか。

声だけでも何とか聞こうと、主人公は耳を澄まします。

心の奥を知りたい

言葉より声を 声より唄を 唄から心を 心の言葉を

出典: angel fall/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央

サビに突入。

この歌詞は二番以降のサビでも繰り返し唄っています。

「angel fall」で伝えたい思いが、詰まっているといえるでしょう。

ありのままをさらけ出して

声は人格を表すといいます。

ハキハキと話せば明るくて活発な人に、ボソボソと話せば暗くて自信がなさそうな人に見えてしまうものです。

中には自分を偽って、人前で話しているという方もいるでしょう。

本当は人見知りだけど、無理して明るく振る舞っている…。

でもその行為さえも、本当は他人と繋がりたいのだという思いの表れなのです。

声や唄を通じて、表面的な部分だけではない、心の奥の感情も知ることができます。

そしてこの歌詞は、お互いに素の心で向き合いたいという、あなたからのメッセージとも受け取れるでしょう。

あなたは希望を唄う

二番に入ります。

天使のようなあなたと出会えた主人公。

その姿に見惚れるかのように、行く先を追っていきます。

人々にとっての希望

小鳥は飛んだ 遊ぶ様に飛んだ あらゆる笑顔と 涙の上を
すっかり世界が 変わっていく様を 夢中になって ずっと見ていた

出典: angel fall/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央

人々の頭上を飛び回っていくあなた。

この歌詞はあなたの唄によって、世界が変わっていったということを表現しているのではないでしょうか。

飛んでいる間も、きっと絶え間なく歌を唄っていたことでしょう。

主人公と同じように、人々はその唄に救われ、心をさらけ出せるようになったのです。

星になったあなた

言葉より声を 声より唄を 唄から心を 心の言葉を
星より光り 光を願い 祈る様に踊る 今は無い星を

出典: angel fall/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央

一行目は一番のサビと同じ歌詞です。

気になるのは二行目の最後のフレーズ。

これはあなたがもう死んでしまったということを表しているのではないでしょうか。

『星になった少年』という作品もあるように、「死」は空に輝く星と重ね合わせて表現されることがあります。

自分よりも誰かの幸せを願い、光を放っていたあなたの姿は輝く星そのものでした。

受け入れることなんてできない

ああ どうかいかないで いつまでもなくならないでいて
あなたがどこかで笑ったと 思うだけで宇宙が笑った

出典: angel fall/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央

あなたの死を受け入れることができない主人公。

手が届かないどころか、姿さえ見えなくなっても、必死に祈りを捧げる姿が目に浮かびます。

しかし現実が変わることはありません。

二行目の歌詞からは、何とか正気を保とうとする気持ちが伝わってきます。