今でもシーンに影響を与え続けるhide
XJAPANのギタリストとして、そしてソロ活動でも活躍したhideさん。
絶大な人気を誇っていた彼が突然この世から去ったのは、1998年のことでした。
しかし、「新曲はないけれど、hideちゃんはギターでも弾いて、どこかで楽しくやってるはず」。
なんて心の片隅で思っているファン、筆者の他にもいますよね?
それは、強烈な個性のインパクトが強かったせいなのか、いまだに忘れられないほど飛び抜けていたカリスマ性のせいなのか。
はたまた、現在でも通用するような未来的センスの持ち主だったせいなのか。
現在活躍するアーティストやバンドマン、有名人の中にもhideファンを公言している多くのフォロワーがいます。
いまだ影響を与え続けていることがうかがえます。
ロックに目覚めたかつての中高生がhideさんに憧れたように、生前を知らない現在の中高生たちの中にも、新しいファンが生まれ続けています。
もしかしたらこれは、遠い憧れの存在でありながらどこか親近感をおぼえる、hideさんの人柄が繋いだ架け橋なのかもしれません。
TELL ME
ソロ活動初期の曲ですが、未発表テイクのボーカルを使用し、2000年にhide with Spread Beaver名義でも発売されました。
歌詞をチェック!
華やいだ風に さらされても
溶けてゆけない 自分を見つめている
歩み寄る 素振りも見せずに
輪郭は 浮き彫られてく
幻覚に踊る 身体は
心とは裏腹の パントマイム
ほころびてる傷を 埋めるのは
僕が僕で在り続けるため
出典: TELL ME/作詞:hide 作曲:hide
hideさんを語る上で外せないのは、ロックとファッションですよね。
個性的なスタイルがよく似合うhideさんですが、少年時代は肥満体質がコンプレックスで、内気でおとなしい性格だったそうです。
きっと、自分のスタイルを確立し、コンプレックスを克服するまでには、いろいろな不安や葛藤があったことでしょう。
「TELL ME」は、コンプレックスを抱えていた昔の自分と、現在の自分の間で揺れ動く気持ちを綴っているようにも思えます。
Tell me,Somebody tell me,please tell me.
声にならない 言葉でも
Tell me,Somebody tell me,please tell me.
まだ君の詩は届かない
出典: TELL ME/作詞:hide 作曲:hide
華やいだ場所にいても「身体は心とは裏腹」だった。
傍からは楽しそうに見えても、内心は虚しいような、寂しいような気持ちだったのかもしれません。
どうしたら自分らしく振る舞えるのか。どうしたら自分自身の声や詩が届けられるのか。
「教えて、誰か教えて、お願い教えて」と懇願するように問いかけます。
Singin' my song for me.
Singin' your song for you.
出典: TELL ME/作詞:hide 作曲:hide
そしてたどり着いた答えが「Singin' my song for me」であり「Singin' your song for you」。
この曲はきっと「僕が僕で在り続けるため」の歌なのではないでしょうか。
限界破裂
歌詞をチェック!
君を見つめると胸が痛い
守ってあげなくちゃ 壊れちゃうから
君は知らないけれど
君は僕の薬さ
飲み込んでしまえるのは僕だけだろう
出典: 限界破裂/作詞:hide 作曲:hide