「手紙」の世界観
手紙という歌を初めて聴いた時に、個人的に度肝を抜かれてしまいました。
ただの未練たらたらのひきずりソングなのかな?と思わせておいて、最後の最後に、
「これは未練じゃなく僕の誇りだ!」と言い切ったナオトさんに、思わず、脱帽!!拍手喝采です!!!!!
誰にでも忘れられない人がいるのではないでしょうか?
早く忘れて前に進まなきゃ・・・と無理に忘れる努力をすることも悪いことではありませんが、
“無理に忘れなくていいんだ!”と誇りを持って前に進むことが出来たら素晴らしいと思います。
そんなナオト・インティライミの「手紙」の歌詞の世界感に浸ってみようと思います。
しばしおつきあいください。
ずっとずっとこの想い
空に向かって風にのせて届けようか
あーだこーだと嘆いても
いつも君の一言で救われた
出典: 手紙/作詞:ナオト・インティライミ 作曲:ナオト・インティライミ
いきなりサビから始まる冒頭部分。
終わったはずの恋なのですが、僕の気持ちは終わるはずもなく僕が君のことをまだ好きだということを伝えられるわけもなく、
やり場のないこの想いを、どうしたらいいのか!?
とりあえず、空に自分の気持ちをつぶやいてみたらいつの日か君に届くかも・・・そんな気持ちが表現されています。
僕がうだうだ弱音を吐いても、君はいやな顔一つせず、僕を励ましてくれていたのでしょう。
そんな大切な彼女となぜさよならしたの!?と、
純粋に疑問を抱いてしまうわけですが、私の、これはあくまでも私の妄想なのですが、
僕のことを思って、彼女は、離れていったのではないのかな!?なんて想像してしまったりします。
とめどなく流れる涙は君色
今でも僕は君の事覚えてる
「愛してる」いつかの言葉は君音
今でも僕には君の声響いている
出典: 手紙/作詞:ナオト・インティライミ 作曲:ナオト・インティライミ
「男の子は泣くな!」子供の頃、よくそんな言葉を耳にしたものです。
(私は、女性です。泣いている近所の男の子がよくおばさま方に言われておりました。)
男の子なのでそう一度ならずともいわれたことがあるであろうにも関わらず、かっこ悪いと何と言われようとも、
流れてくる涙はとどまることを知らず、その涙は君を失ったことで流す涙がゆえに
僕にとってはその涙の色でさえも君に染まっているようなそんな心情が表現されています。
今でも君のことを忘れらず、いや、忘れられないというより忘れるつもりもなく、
むしろ一つ一つが鮮明に思い出されるくらいまだ君のことが心の中から消えないという様子が表現されています。
女性目線で言わせていただきますとこんなに思ってもらえて幸せ!と、うっとりするか未練たらしくて無理だ!の2タイプに意見が分かれそうなところです。
お互い好きになれば、愛の言葉を交わしあうこともあるでしょう。
「愛してる」は、お互いを思いあう恋人たちにとって、ごくごく当たり前の一般動詞なのにも関わらず、「愛してる」といういつかの君の言葉でさえも「君音」という固有名詞に置き換えられています。
そして、その時の君の言葉が、すでに終わった今でもまだ、ずっと胸に響いているそうです。
そんなに好きなら別れなきゃいいのに・・・と、思いますが先ほども触れましたように彼女はきっと僕のことを思って離れていったのだと、勝手に妄想しております。
早くもう一度ここに来て本気で叱ってよ
だらけてふぬけた僕を叱り飛ばしてよ
早くもう一度こに来て本気で怒ってよ
君に誓った約束もまだ果たせてないのに・・・
出典: 手紙/作詞:ナオト・インティライミ 作曲:ナオト・インティライミ
君がいなくなって僕は泣いてばかりで、いないはずの君のことを振り返って立ち止まってばかりで、情けないぐらいに前に進めていない。
「愛してる」なんて言わなくてもいいから、せめて、こんな僕のことを叱りにやって来てよ、前みたいに。
男心はすこぶるわからないことだらけですがそんな未練が私にもわかりやすく表現されています。
またまた女性目線で言わせていただきますと、そんな弱っちいから彼女が離れていくのでは・・・??
なんて、悪態をつきそうになってしまいます。が、早とちりはよくありませんね。
君に誓った約束とは、どのようなものでしょうか?「夢を叶えて君のこと、迎えに行くよ!」
はたまた「もっと強くなるよ!」など、色々な約束が考えられます。
でも、その約束を守る気力もないほど、落ち込んでいる僕のことを、あの頃のように叱って、背中を押してほしい。
そんな僕の気持ちがうかがえます。
ずっとずっとこの想い空に向かって風にのせて届けようか
あーだこーだと嘆いてもいつも君の一言で救われた
出典: 手紙/作詞:ナオト・インティライミ 作曲:ナオト・インティライミ
冒頭部分と同じ言葉で紡がれたサビの部分からも、君への強い想いが感じ取られます。
お日様はいつでも変わらずに照らしてくれる
まるで夏花火
君の居場所を照らしてよ
それだけでいい
出典: 手紙/作詞:ナオト・インティライミ 作曲:ナオト・インティライミ
僕の心は君がいなくなってから曇り空のままだけど、そんな僕の心の中には、お日様のように温かくまぶしい君が存在し、
いつでも僕のことを照らしてくれているようで、でも、ふと君がいない現実に我に返ってしまい、
まるで夏の花火のようにぱっと咲いては消えてしまう。
今となっては当たり前だった君の存在も、夏の花火のように美しくも儚い幻想になってしまったんだな。
いっそのこといつも僕のことを見守ってほしいなんて贅沢は言わないから、これからの君の毎日が素晴らしいものでありますように。
どうかお日様のような君のままで、毎日を過ごしていって欲しい。
そんな願いが込められているように感じられます。
たまらなく会いたい
薫るは君花
ほらまた巡ってきた僕らが出会った季節
出典: 手紙/作詞:ナオト・インティライミ 作曲:ナオト・インティライミ
ふっと薫る花の薫りを感じると、
君と出逢った季節がまたやってきたんだな。
そして、懐かしさに想いを馳せ、
たまらなく君に会いたくなってしまう、
そんな気持ちが表現されています。
早くもう一度ここに来て強がってみせてよ
問題ない大したことないって笑い飛ばしてよ
早くもう一度ここに来て時にはあまえてよ
僕しか知らないあどけない仕草は今でも宝物
出典: 手紙/作詞:ナオト・インティライミ 作曲:ナオト・インティライミ
あの時のように、僕の前で強がってほしいし、「そんなの大したことないよ!」と、また笑い飛ばしてほしい。
強がったり、困難も笑い飛ばしてくれる君が、僕だけにしか見せないあまえる仕草は今でも僕にとって大切な大切な宝物のまま。
”早くもう一度ここに来て”より想いを馳せることで、君との懐かしい思い出がよみがえり、君に会いたい気持ちが募りに募っている気持ちが表現されています。
もっともっと君の事知りたくって触れたくってそばにいたい
だって君に逢っていつの間にか
あのコンプレックスさえ笑えてた
出典: 手紙/作詞:ナオト・インティライミ 作曲:ナオト・インティライミ