皆で咲かせましょう
2019年4月~5月に、NHK「みんなのうた」で放送されてから瞬く間に話題となった「花さかニャンコ」。
この前に谷山浩子さんが「みんなのうた」に楽曲を提供したのは、2002年の「そっくりハウス」です。
17年ぶりの待ちに待った、谷山浩子さんの登板でした。
MVに出てくる、アニメーションのキャラクターは思わず真似をして描きたくなる優しいタッチ。
音に合わせて、一緒に足踏みするだけでも「花さかニャンコ」の世界にいる気持ちになれるMVですね。
全編パステルトーンの柔らかな色合いは、春本番の季節にもマッチしました。
歌詞はどうでしょうか。
お待たせしました。「花さかニャンコ」の歌詞、さわやかに解説を始めます。
後ろをついて行きましょう
誰もが歌えるフレーズが
ニャンコ ニャンコ 花さかニャンコ
あの子が歩けば花がさく
ニャンコ ニャンコ 花さかニャンコ
赤 白 黄色に 青 ピンク
出典: 花さかニャンコ/作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
歩いただけでその足跡に「花」を咲かせる特技の持ち主。
人間ではなく「ニャンコ」と呼ばれる猫がこの歌の主人公ですね。
前に進めば、そこに花が次々と咲いてしまうのです。
誰もが後ろをついて行きたくなりますね。
まず咲かせる色は誰もが知っているあの花です。
小さな子供が聴いたなら、両手を花の形にして身体を揺らすような歌詞。
谷山浩子さんの目線は子供たちと同じなのでしょう。
その次に咲く色は「青」。
この色の花で思い浮かべるのは、ネモフイラやデルフィニウムがあります。
空のように咲く花に皆が惹かれますね。
次の色は桜。4月~5月に放映されることを意識したのでしょうか。
桜前線が日本列島を北上する時期です。
この後も歌の主人公は、次々と花を開かせながら歩いて行きます。
まずは生活範囲から
枯れ木に花を ピポパポパ
屋根にも花を ピポパポパ
ジャングルジムにも ピポパポパ ピポパポパ!
出典: 花さかニャンコ/作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
「花さか」といえばおとぎ話に出てくる人物もイメージできますね。
灰をまいて花を咲かせたおじいさんの話は、今も絵本や紙芝居で目にします。
この歌の主人公は「枯れ木」を一瞬で花の咲く木に変えてしまう呪文を知っています。
子供だとカミカミになってしまう破裂音を並べて作った呪文。
早口言葉にもなって、子供たちの笑い声も聞こえてきそうです。
花を咲かせた場所も確認しておきましょう。
歩道の街路樹・住んでいるお家・いつも行く公園を花で埋めたようです。
まずは自分が日常で行動する場所から花で飾りました。
皆で花を楽しむことができる平和な場所になるのでしょう。
身近な場所に花があれば、心の中にも美しさや優しさを持つことができるのです。
大きな声で言うよりも
リセットしよう
ニャンコ ニャンコ 花さかニャンコ
ケンカする人 花さかす
ニャンコ ニャンコ 花さかニャンコ
泣いてる人も 花さかす
出典: 花さかニャンコ/作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
花を咲かせることができる歌の主人公。
自分の周囲に花を咲かせた後は、その範囲を広げます。
平和の象徴でもある花で、争いごとを治めるのです。
悲しみに沈んだ心を花で慰めます。
大きな声で「止めて」「ダメ」「泣かないで」とは言いません。
それよりも花を見れば、心が切り替わると優しく語りかけるのでしょう。
そしてもっともっと花を増やしていくのです。
あちらこちらに
頭に花を ピポパポパ
指にも花を ピポパポパ
鼻にも花を ピポパポパ ピポパポパ!
出典: 花さかニャンコ/作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子