【back number/one room】
切ないラブソングといえばバックナンバー、そんな声が今では日常の中に溶け込むかのように誰もが知るバンドとなったback number。
そんな彼らが贈る「one room」とはどんな曲なんでしょうか。
「one room」は、2012年5月にリリースされた5thシングル「日曜日」のカップリング曲として収録されました。
このシングルの醍醐味はというと、「大切な人とのハッピーが描かれた”日曜日”」と「大切な人との別れを悔いる”one room”」。
この対照的なふたつの曲が一枚のシングルにギュッと詰め込まれているとことではないでしょうか!?
ボーカルの清水さんは「僕の失恋ソングで現段階の最高点」と、この曲について語られていたことがありました。
基本ほとんどが実話から作られることが多いといわれているback numberの曲、ということはこの曲も清水さん本人の体験なんだろうな……。
そう思うと、よりリアルに想像してしまい切なさが増すばかり。
私の憶測ですが、この曲がつくられたのはちょうどメジャーデビューして間もない頃なので、上京というひとつの分岐点の中で「別れ」もあったんじゃないかと思うんです。
そう思うと、彼女のいない部屋にひとり佇んで失恋を悲しむ曲というだけではなく、慣れない場所での寂しさを孤独の中に噛みしめている曲のようにも聴こえてはこないでしょうか。
back numberの魅力
ハッピーな曲を含め様々な楽曲を生み出しているback number。
中でも彼らの綴る切ない曲が世代も性別も問わず多くの人の心を動かしているのは、誰もがかっちょ悪いと思ってしまう”未練がましさ”を包み隠さずストレートにみせてくれるからではないでしょうか。
”幸せを描いた歌よりもどこか心に迷いがある歌のほうが歌うと心がスッキリする”というボーカルの清水さん。
”気持ちの揺れみたいなものを吐き出したくて音楽をやっているのかも”、とも語っておられました。
ハッピーなことって気軽に誰にでも話せるし、むしろ話したくてうずうずしてきて言葉は勝手に溢れてくるもの。
でも、後悔や迷いみたいなウジウジした気持ちってできれば知られたくないし、そんな未練タラタラな自分ってカッコ悪い。
心の内を話せば話すほど嘘みたいに薄っぺらくなって、そのうち吐き出し方さえもわからなくなったり…。
ハッピーエンドばかりではない恋の結末、思い悩むばかりで進めない恋。
そんなリアルな恋愛事情を、前向きに背中を押すでもなく、励ましやきれい事で諭すわけでもない。
ウジウジした後悔や優柔不断な心の揺れを、隠さずストレートに代弁してくれる。
彼らの歌にはそんなリアルが綴られているからこそ、私達リスナーもそこに思いっきり浸って共感できるんじゃないかな、そんな風に思います。
「昔の彼女がバンドマンに取られてしまい自分はバックナンバー(型遅れ)となってしまったから…」
そんなバンド名の由来からも、”喪失感”や”後悔”をバックナンバーの傍に感じずにはいられない理由がわかった気がしました。
彼らのファンクラブ名でもある「one room」。
曲と同じ名前をつけているということはよほど思い入れの深い言葉なのではないかと思うのです。
故郷からも特別な人とも離れ、孤独な場所からスタートを切った彼ら自身の忘れがたい原点を表しているかのような「one room」。
”迷う心”にケジメのつけられないでいる人や孤独に苛まれた時に、ひとり切なく浸りたいようなそんなナンバーです。
収録情報をチェック♪
2012年リリースの5枚目のシングル「日曜日」のカップリングとして収録されています。
ぜひ「日曜日」と「one room」、二つの違った情景を味わってみて下さいね♪
切なすぎる歌詞を徹底解釈&コード譜も♪
あの頃の”僕”と、今では隣にいない”君”を想う切ない物語「one room」。
終わってしまった恋を憂う男性が、彼女がいなくなった部屋で1人過ごす情景を思い描きながら、この曲の歌詞に迫りたいと思います。
残念ながら彼らの歌うこの曲の動画を見つけることができませんでした(ゴメンナサイ!)。
でも、やっぱり曲を聴きながら歌詞を味わって欲しいという願いを込めて、coverバージョンの動画ですがよければご覧くださいませ♪