「宝石の生まれるとき」
今回の記事では、やなぎなぎによる「宝石の生まれるとき」をご紹介します。
ピアノとアコースティックギター、ストリングスの繊細な響きと、やなぎなぎの透明感のある歌声。
それが混じり合って、宝石のように私たちの心に響く楽曲です。
「宝石の生まれるとき」
やなぎなぎの作詞・歌によるオープニングテーマ。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/宝石商リチャード氏の謎鑑定
宝石のような想い
「ジオード」のような輝き
心にいつしか咲いた結晶
小さなジオードみたい
誰かを想うと育っていく
出典: 宝石の生まれるとき/作詞:やなぎなぎ 作曲:北川勝利(ROUND TABLE)
心にいつの間にか芽生えた宝石のような感情。
いつからその宝石があったのかは判然としません。
しかし、今では確かに心の中にその存在を確認することができる。
それがまるで「ジオード」のようであるといっています。
この「ジオード」という言葉は一体どのようなものを指しているのでしょうか。
その言葉の意味を調べてみました。
晶洞(しょうどう)とは、堆積岩や、火成岩玄武岩内部に形成された空洞の事で、鉱山などでは俗称で〈がま〉ともいわれる。ギリシア語で「大地に似た」を意味する「γεώδης」に由来する「ジオード(英: Geode)」との呼称が国内外で一般的である。内部には熱水や地下水のミネラル分によって、自形結晶が形成される。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/晶洞
日本語では「晶洞」と呼ばれ、その内部には結晶が生じるということです。
心の内部に生まれた想いの結晶。
それがキラキラと鮮やかな色で輝いている様子が想像できます。
彼との思い出や、彼が発した言葉の数々。
想いが募れば募るほどそれに比例して輝きは増し、結晶は大きくなっていくのでしょう。
主人公にとっての特別な感情を「ジオード」という言葉で表しています。
隠しきれない想い
このまま満ちれば 見つかってしまう
だけど 嘘つきにはなりきれない
出典: 宝石の生まれるとき/作詞:やなぎなぎ 作曲:北川勝利(ROUND TABLE)
その「ジオード」が心の中で更に大きくなれば、外までその輝きが漏れてしまう。
彼女はそのことを心配しています。
自分にとって、秘密の宝物のようなその光が他人にバレてしまうということが怖いのです。
しかし、その輝きを無かったことのようにして他人を騙すことも自分にはできない。
その葛藤が主人公を悩ませているのでしょう。
自分だけが知っているその感情も、大きくなっては隠していることさえ困難になっていきます。
君に気づいて欲しい気持ち
本当は一番に君に見つけてほしい
出典: 宝石の生まれるとき/作詞:やなぎなぎ 作曲:北川勝利(ROUND TABLE)
他人には気づかれたくない秘密の感情も、想いを寄せる本人には気づいて欲しいと思っているようです。
もし見つかるならば、この想いが赤の他人に気づかれてしまう前に、本人に気持ちを伝えたい。
どんどん大きくなる想いを、隠しておくのも限界が近づいてきているのでしょう。