身体
そうやって抱き寄せてキスをして
このBedもぐり込むもぐり込むつもりなの
また同じ事だって解ってるはずなのに
ほんの少し揺れる私いやになる
出典: バイバイ。/作詞:織田哲郎 作曲:織田哲郎
ここからは2番の歌詞がスタートします。
彼女の彼氏はここでもまだ本気の訴えだと考えていません。
その証拠に彼は1行目のような愛情表現とも取れる言動を取っています。
普段と変わらない彼の行動。彼の態度を見た彼女は過去の体験を振り返っています。
昔も今回と同じように喧嘩し、はぐらかされた経験があるようです。
当時は一時の気持ちの揺れに左右され、雰囲気に流されてしまった主人公。
しかし今回は少し違います。
感情の動きはあるものの、自分の状況を客観視できているようです。
上記の事柄より相当な覚悟を持った別れであることが推測できます。
自由
淋しくない淋しくない
一人でもあなたに会うそれまでは
いつだっていつだって
一人の夜なんて平気だったはずだから
たぶんすぐにいい事あるんじゃない
出典: バイバイ。/作詞:織田哲郎 作曲:織田哲郎
冒頭の2行で語られるのはこれまでの彼女に関わるお話。
円満な関係を築いていた頃は、彼に会える日を心待ちにしていました。
しかしそのような感情は薄れ、徐々に感じなくなってきます。
こちらは恋愛における気持ちの重要性を感じる1文といえるでしょう。
また後半の2行では今後の行く末を楽観視できる、そんな余裕もあるようです。
一人を孤独と捉えるのではなく、自由と考える彼女。
前回の歌詞同様、彼女の決意の固さが垣間見えます。
自分らしいとは何か
フラッシュバックなにげない顔で
かくした涙気がつかない
男らしさは子供のわがままね
出典: バイバイ。/作詞:織田哲郎 作曲:織田哲郎
普段と変わらない表情を見せる主人公。
少し悲しいという感情はありますが、それを表に出すことはありません。
男性は彼女が精一杯作った偽りの表情に最後まで気が付かなかったようです。
目に見えることだけが全てではない…。そんなメッセージを我々視聴者に訴えかけます。
また後半で言及されているのは「男らしさ」に関する事柄。
これまでの自分の言動を彼は女性のために取った行動として考えています。
対して同じ出来事を女性目線で見るとどうでしょうか。
彼女は優しさの押し売りではないかと感じているようです。
ここから男女の間で「らしさ」の認識に違いがあることがわかります。
2番サビ~ラストフレーズまでを解説
様々な一面
ByeBye きっと忘れないだけど思い出さないよ
ByeBye あなた思うほど 私弱い訳じゃない
もう会わないよ これきり ByeByeBoy
出典: バイバイ。/作詞:織田哲郎 作曲:織田哲郎
楽曲も終盤へ突入します。ここでは彼との思い出について触れている主人公。
楽しい思い出は、楽しい思い出として心にしまっておきます。
これ以降思い返すことはありませんが、忘れない大事な記憶として刻まれているようです。
これまでのシーンではきっぱりと決断を下す様子が印象的だった彼女。
上記の要素もあり、主人公は一人でも生きていけそうな自立した女性として描かれてきました。
しかしここでは経験を大切にする、可愛らしい一面も表現されています。
また彼女は彼氏とはもう2度と会わないと決意したようです。
過去の人とはいえ、一度は心を許し好きになった人との決別は非常に勇気がいること。
強さと弱さ両方の魅力を誇示し、ラストフレーズへと続きます。
別れと時代
Stop もういいよ
これ以上ゲンメツなんてしたくないよ
あの日ときめき 嘘に変えないで
出典: バイバイ。/作詞:織田哲郎 作曲:織田哲郎
一般的に女性は減点方式で相手を評価するもの。
嫌だと思ったたことがあれば、過去に遡って言及することもあります。
そのため昔の楽しい思い出は、今の態度で消極的な出来事へと変化してしまうでしょう。
このような思いから、彼女は言い訳や弁明を遮るように再度別れの言葉を告げます。
2人の関係性が終わりを迎えた瞬間です。
その後は1番のサビ、2番のサビが繰り返されます。
またここまで解説してきた主人公の姿は、弱さはあるものの基本的には強く自立した女性でした。
本曲がリリースされた1996年は、今ほど女性の活躍を推進する社会ではありません。
女性アーティストでありながら、強さを表現してきた相川七瀬さん。
まさに時代を先取りした歌詞であるといえるでしょう。