ユーミンが歌う『輪舞曲(ロンド)』
今回は、1995年11月にリリースされたユーミン27枚目のシングル『輪舞曲(ロンド)』をご紹介します。
同年12月に発売された27枚目のオリジナルアルバム『KATHMANDU』(カトマンドゥ)に収録されました。
また、2018年4月に発売された45周年記念ベストアルバム『ユーミンからの、恋のうた。』にも収録されています。
『ユーミンからの、恋のうた。』ユーミンが”いま聴いてほしい”と選んだ45曲のラブソングが収録されているアルバム……『輪舞曲(ロンド)』はユーミンが”いま聴いてほしい”ラブソングなんですね。
『たたかうお嫁さま』主題歌
主演は松本明子さん
ユーミンが歌う『輪舞曲(ロンド)』は、1995年に日本テレビ系列で放送された松本明子さん主演の連続テレビドラマ『たたかうお嫁さま』の主題歌でした。
松本明子さんの連続ドラマ初主演となった『たたかうお嫁さま』。
松本明子さん演じる主人公安田敦子が、子供の頃からの夢だったお嫁さまになるため、理想と現実のギャップに苦労しながらも結婚式当日を向かえるまでのすったもんだを描いたドラマ。
婚約者岡村俊平を保坂尚輝さんが演じています。
『たたかうお嫁さま』原作は
ドラマ『たたかうお嫁さま』の原作となったのは、けらえいこさんのセキララシリーズの一作である同名漫画。
作者本人の経験をまじえて描かれた原作で、世のお嫁さま達から「そうそう!そうなのよ!」という声が聞こえてきそうな内容です(笑)。
けらえいこさんといえば、毎日新聞日曜版で連載されていた『あたしンち』の作者ですよね。この作品も作者ご本人の高校生時代の家庭事情をベースに描いた漫画で、多くの読者から共感を得ています。
『たたかうお嫁さま』の主題歌に選ばれたその理由
曲のタイトル『輪舞曲(ロンド)』が表す意味って?
まずは曲のタイトルについて考えてみましょう。
ロンド形式(ロンドけいしき、仏: rondo)は、楽曲の形式の一つ。異なる旋律を挟みながら、同じ旋律(ロンド主題)を何度も繰り返す形式。
日本語(漢字)では、ロンドを「輪舞曲」(大辞泉)もしくは「回旋曲」(大辞林)と表記する。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/ロンド形式
スペイン風のギターで始まるイントロ。『輪舞曲(ロンド)』というタイトルにふさわしく踊りだしたくなるようなアップテンポな曲です。
タイトルの『輪舞曲(ロンド)』は同じ旋律を何度も繰り返すロンド形式という意味合いもあり、実際この曲でも「さあ ヴェールあげて……フォルクローレになる」のフレーズが何度も歌われています。
ではこの繰り返されるフレーズにどんな意味があるのか、歌詞をみていきましょう。
しあわせいっぱいの結婚式のはずなのに……。
キャンドルに灯をともしましょう 思い出みんな照らすように
あなたのくれた微笑みで 泣き出しそうに見えるでしょう
おどけてほほを寄せれば 背中に置かれた手のひら
あなたの知らぬ傷跡も 雪解けに咲くクロッカス
出典: 輪舞曲/作詞:松任谷由実 作曲:松任谷由実
結婚式当日、灯をともされた教会のキャンドルを見たはお嫁さまが思い出したのは忘れられない昨夜のできごと。
【泣き出しそうに見える】お嫁さま。その理由は幸せいっぱいの涙ではなさそうです。
【雪解けに咲くクロッカス】というのは、結婚式の前夜を一緒に過ごした男性(新郎ではない)がお嫁さまの背中に残した愛のしるし。相手の男性もかなり大胆ですね。
しあわせなはずの結婚式なのに、歌詞をみると何やらお嫁さまには秘密がありそうです。
ウェディングソングのはずなのにこの曲の曲調がしあわせいっぱいの長調ではないのは、お嫁さまの秘密のせいでしょうか?
ドラマでは、俊平は敦子が初めて付き合った彼氏という設定ですから少々この曲に出てくるお嫁さまとは違いますね。