長渕剛【順子】歌詞の意味を独自解釈!カラ回りした恋…失恋ソングの代表格!"順子"はどこから生まれた?の画像

嫌いかい 嫌いなんだね
こんな僕のこと
あと二年待つことが
そんなにいやだったとはね
ずるいよ 君はずるいよ
内緒であんな奴と
僕とくらべていたとは
冗談のひとつにもなりゃしない オ…
順子 君の名を呼べば
僕はせつないよ

出典: 順子/作詞:長渕剛 作曲:長渕剛

ここに描かれているのはあまりの辛さに恨みが表に出てしまった男の姿です。

主人公はあともう少しで自分の夢や目標をなんとかするつもりだったのでしょう。

彼女にとっての二年は彼にとっての二年よりも長かったのかもしれません。

夢を追いかける男はときに自分勝手でわがままで、現実を直視しないところがあるようです。

夢を見ていれば現実から目をそらしていられるところもあるのだと思います。

彼女が叶うかどうかもわからない夢を追う男よりも現実的な選択をしただけならまだましです。

その影に男がいたとしたら、主人公の立場がありません。

どうして自分のことを嫌いになったのだろう、と単純に悩んでいたのかでしょうか。

「あんな奴」が自分よりもハンサムで安定した職業についてお金も持っているとしたら…。

自分の才能に賭けて必死で頑張って、あんなに愛を伝えてきたのにと恨み節のひとつも吐きたくなるでしょう。

振られた自分を冗談にすることもできないやるせなさや切なさを口にするだけでは足りないのです。

それでも彼女のことが好きで離れたくない彼は、心の中で「順子」と繰り返してしまいます。

本当は「ずるい」という言葉ではなくてもっと激しい言葉で責めたいのかもしれません。

自分のことを嫌いかと問いかける姿には幼い部分も見えるような気がします。

心の中で呼ぶ彼女の名前

順子は昭和の名前?

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順子 君の名を呼べば
僕は悲しいよ だから
心のドアを ノックしないで
ノックしないで ノックしないで

出典: 順子/作詞:長渕剛 作曲:長渕剛

最後に彼はもう一度ノックしないでくれと繰り返します。

何度も何度も呼ぶ彼女の名前が彼の心を傷つけるのです。

もしかしたら自分が勝手に好きになって、夢を追っているうちに愛想を尽かされる。

半分ヤケになってつながっていると思いこんでいた心の糸を自分で切ってしまう。

心の中で名前を呼ぶけれどもちろん彼女には聞こえない。

他の男とくっついた彼女は、もう別れた男のことなど早く忘れてしまいたいのでしょうか。

たぶん現実的な選択をした結果なので、気分の切り替えも彼に比べたらはるかに早いだろうと思います。

付き合っているときに「おい」や「ねえ」ではなくて、何度も「順子」と口に出して呼んでいたらどうでしょう?

「言わなくても分かるだろう」とか「黙って俺について来い」では、女性の心を繋ぎ止めるのは難しそうです。

心の中で思っていることを言葉でも態度でも示さなければ、男女の仲は上手くいかないのかもしれませんね。

ところで「順子」という名前はこの曲にぴったりだと思いませんか?

まず語呂や語感が良くてメロディーに乗せやすいというのもあったでしょう。

それに最近は女の子の名前に”子”が付くことは少なくなりましたが、当時はとても多かったのです。

その中でも「順子」はポピュラーでよくある名前のひとつでした。

いかにも昭和の名前ですが、そこがまたこの曲に似合っていると思います。

原点はアコースティックギターの弾き語り

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シンガーソングライターが自分の想いを如何に伝えるかは人それぞれです。

ある人はピアノを弾きながら、ある人はギターを弾きながら。

成功している人たちに共通しているのは音楽の才能があるのはもちろん、喋りが達者なことです。

喋ることが上手というよりも、人に伝えることや表現することに優れているのでしょうね。

ステージでのMCやラジオのパーソナリティ、そして俳優として個性的な演技を見せる人もいます。

最初はライブハウスでまったく喋れなかった長渕剛は、他の出演者を参考にしてMCが上達していったそうです。

その後の多方面での活躍はいうまでもありませんね。

ただ、気合の入った大規模なライブもいいけれど彼の原点はシンプルなギターの弾き語りです。

胸に染みるアコースティックギターの音と彼の澄んだ歌声が一番似合う曲が「順子」だと思います。

もうひとつの失恋ソングと人生の応援歌

「純恋歌」と「乾杯」

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もうひとつの代表的な失恋ソング、「純恋歌」の記事をご紹介しましょう。

発売までのいきさつや意外な人が歌ったエピソード、そして歌詞の意味について解説されています。

長渕剛の原点ともいえる曲なので、是非読んでみてくださいね。

「乾杯」「とんぼ」など数多くのヒット曲を生み出したシンガーソングライター「長渕剛」。そんな彼の原点とも言える曲が、今回紹介する「巡恋歌」です。また、この曲は意外な人物がオーディションで歌ったという噂もあります。その噂の真相や、歌詞の意味も詳しく紹介します。

これも長渕剛の初期を代表する曲「乾杯」の記事もご紹介しておきます。

失恋ソングとは違って優しく希望に満ちた曲です。

昔の彼らしい素直な歌声を聴くことができます。

「乾杯」の歌詞についてその制作秘話とともに解説されているのでおすすめです。 

小学校の教科書にも掲載されている長渕剛の代表作「乾杯」。今でも結婚式や卒業式で歌われることが多いこの曲は、世代を超えて愛される名曲ですね。この楽曲の制作秘話を含めて、その歌詞の意味を解説したいと思います。

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