歌手フェイ・ウォン
フェイ・ウォンは、北京生まれのアジアを代表する歌手です。
歌声がとても美しいです。
Wikipediaに以下のような記述があります。
高校を卒業後香港へ移住。当初は海外へ留学するための経由地として香港へ移住したが、新しくやって来た移民は1年間香港から出国することが出来ない制度があったため、留学を断念し歌を習い始める。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/王菲
またこういう記述もあります。
3枚のアルバムを発表したが、大きなヒットもなく、香港の音楽業界のシステムに馴染めなかった彼女は、1991年から1992年までの約半年間アメリカ合衆国に留学する。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/王菲
また、日本の中島みゆきやイギリスのコクトー・ツインズから楽曲提供を受けています。
これは、上記の北京からの移住や海外留学の経験などの国際的な背景から来るものかもしれません。
世界的な人気の背景にはこのような事実があります。
女優フェイ・ウォンと『恋する惑星』
フェイ・ウォンは、それほど多くはありませんが女優としての活動もあります。
なんといっても「夢中人」が主題歌となった『恋する惑星』です。
邦題のセンスもよく日本で当時話題となりました。
なんといってもオシャレな映画です。
2つの関係のないラブストーリーが交錯します。
登場人物がすれ違う瞬間があるだけ。
アジアの町で欧米の影響が垣間見える香港らしいおしゃれな映画です。
フェイ・ウォンが歩く香港のエスカレーターが日本人の観光名所になりました。
フェイ・ウォンは、ウォン・カーウァイ監督の『2046』にも出演しています。
『2046』には、木村拓哉が相手役として出演し、当時話題となりました。
こちらもおしゃれな映画です。
さて、『恋する惑星』の世界観を反映する主題歌の歌詞を紐解いていきましょう!
なお、広東語は漢字から類推しているだけなので、文法の解説はできないのでご容赦ください。
映画の気分を表現する歌詞世界
ストーカーするフェイ・ウォンが可愛い映画『恋する惑星』
夢中人 一分憧抱緊 接十分憧的吻
陌生人 怎样走进內心 製造這次興奮
我彷似跟你熱戀過 和你未似現在這样近
出典: 夢中人/作詞:周礼茂 作曲:HOGAN N
日本語訳です。
『恋する惑星』のフェイの心情が描かれます。
夢の中の人よ
1分抱きしめて
10分キスをして
見知らぬ人よ
どうして心の中に入ってきたの
どうしてこんなにときめかせるの
あなたと熱く恋してみたいけど
まだあなたとの距離は近くない
出典: 夢中人/作詞:周礼茂 作曲:HOGAN N
フェイ・ウォン扮する「フェイ」は、『恋する惑星』の後半のヒロインです。
ハンバーガー・ショップでホットドックを作ってお客さんに販売しています。
香港の街の雑踏の中でひときわ目立つチャーミングな女の子です。
ハンバーガー・ショップの常連にトニー・レオンがいました。
トニー・レオンは警官。
フェイはトニー・レオン扮する警官663号に恋していました。
でもそんなに親しい関係じゃない。
まだ彼に近づくことはできません。
でも、フェイは警官663号のアパートに忍び込み、掃除を始めます。
彼は失恋したばかり。
フェイは彼の部屋のインテリアを密かに変えていきます。
彼は失恋して感傷的になっている女々しいといってもいい男性です。
なのに部屋が変えられていることにまったく気づかないトニー・レオン。
ようやく不思議なことが起こっていることに気づき始めるのです。
ある日、またもや部屋に忍び込んだフェイはトニー・レオンと鉢合わせします。
感傷的なトニー・レオンになぜ恋してる?
思想開始過份
為何突然襲撃我
來進入我闷悶透夢窩 激起一股震撼
出典: 夢中人/作詞:周礼茂 作曲:HOGAN N
日本語訳です。
想いが先走るストーカー的な心情が表れています。