「踵で愛を打ち鳴らせ」
17枚目
「踵で愛を打ち鳴らせ」(かかとであいをうちならせ)は2012年4月11日にリリースされた、ASIAN KUNG-FU GENERATIONにとって17枚目のシングル曲です。
オリコンチャート週間8位を記録しました。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/踵で愛を打ち鳴らせ
8位というとあまり良くない印象がありますが、CDが売れない時代でこの順位は健闘しているでしょう。
曲のタイトルが面白いですよね。踵で愛をどうやって打ち鳴らすのか気になります(笑)。
リズムを刻んで愛を表現するということでしょうか。
それでは「踵で愛を打ち鳴らせ」の世界を見ていきましょう。
「踵で愛を打ち鳴らせ」の歌詞
深掘り
喜びは流れる水のよう
掬い上げた手のひらから
するりとこぼれ落ちた
それでも 繰り返すように
ささやかに両手を満たす
出典: 踵で愛を打ち鳴らせ/作詞:後藤正文 作曲:喜多建介 後藤正文
日々人間は喜びを感じますが、その喜びはずっと自分のところには留まってくれません。
本当に流れる水のようにするりと手のひらから流れてきます。
しかし、喜びがずっと自分のところで留まっていたら、その喜びは本当に喜びとして感じることができるのでしょうか。
喜びが消え去るからこそ、喜びのありがたさが分かるのです。
人間は喜びを集めるために毎日を生きていると言っても過言ではありません。
怒りは青あざのよう
気づかない間に
誰も知らない間に
数日経ってジンジンと腕が痛んでも
どうか君よ 嘆かないで
出典: 踵で愛を打ち鳴らせ/作詞:後藤正文 作曲:喜多建介 後藤正文
怒りは押し留めようとすると意外と心の中に残るものです。
すぐに発散できれば良いのですがなかなかそうもいきません。怒りが自分の中でストレスになってしまうのです。
「どうか君よ嘆かないで」というフレーズがありますが、これは「怒りが起こる事は自然なことだよ!」というメッセージではないでしょうか。
誰だって無駄に怒りたくはありませんが、怒りと無縁の人生を送ることはできません。
オールウェイズ
冴えないあの娘を連れ出して
オールウェイズ
踞るいつかの君もそう
出典: 踵で愛を打ち鳴らせ/作詞:後藤正文 作曲:喜多建介 後藤正文
「オールウェイズ」というのは「いつも」という意味です。
喜びが手のひらからこぼれてしまい怒りでストレスを感じる日々の中でもしっかりと生きていこうというASIAN KUNG-FU GENERATION流のメッセージではないでしょうか。
つらいことや苦しいこともありますがそれをなくすことができません。
だったら、その苦しみを受け入れた上で楽しもうという感情を表しているのではないでしょう。
オールウェイズ
夢のない街まで繰り出して
オールウェイズ
踵で愛を打ち鳴らそう
出典: 踵で愛を打ち鳴らせ/作詞:後藤正文 作曲:喜多建介 後藤正文
「夢のない街」という表現が出てきますがこれはどういう意味でしょうか。
普通、夢がないというと何か欠落してるような、責められているような気分になる人もいるでしょう。
しかし、夢があってもなくても人間は生きていかなければなりません。
だとしたら、夢の有無に関係なく楽しんでしまえばよいのではないでしょうか。
「踵で愛を打ち鳴らそう」という事はダンスするように生きて、愛を表現していくことを描写しているのでは。
哀しみは膜のよう
細胞を包むように いつでもそこにあって
楽しみは泡のようでも
どうか君よ 嘆かないで
出典: 踵で愛を打ち鳴らせ/作詞:後藤正文 作曲:喜多建介 後藤正文
哀しみは人間が生まれてから死ぬまでずっと続きます。
でも哀しみは否定するべきものではありません。それは人間と共に歩んでいくものです。
楽しみも泡のように次々に生まれては消えていきます。
だからといって嘆くものではありません。そういうものだと受け入れることで楽に生きられるのではないでしょうか。