はじめに
今回は「ZIGGY」の「GLORIA」をご紹介します。
この曲はいわずもがな、日本のロック史に残る名曲です!
「GLORIA」が後続に与えた影響をここで語りつくすことはできませんが、その一端を垣間見て頂けたらと思います。
GLORIAについて
アルバム「HOT LIPS」に収録
「GLORIA」はアルバム「HOT LIPS」に収録されています。
それから、「GLORIA」は「ZIGGY」のベストアルバムにはほとんど収録されています。
なので、オリジナルアルバムを紹介するまでもないのかもしれませんが……。
まぁ一応基本的な情報ということで、1988年発売のセカンドアルバムです。
初期の頃の尖ったサウンドがお好きな方には必携のアルバムといえそうです。
シングルが2回発売されている??
「GLORIA」は、「I’M GETTIN' BLUE」と同時発売でした。
メジャーデビューしていきなり2枚同時発売です。
当時の状況をリアルタイムでは覚えておりませんが、現在に至るまでそんなに話題になったという話も聞きません。
現代でこそ、シングル同時リリースは当たり前です。
80年代当時は珍しかったのではないでしょうか?
ヒットしなかったから話題には上らなかっただけだと思います。
ただ、このようなプロモーションの細部にまで「ZIGGY」の先進性の高さが現れているといえなくはないでしょうか。
そして「GLORIA」は、翌89年にもう1度リリースされています。
2度目のリリースで大ヒットし、約33万枚を売り上げます。
「ZIGGY」史上最大のヒットです。
なぜ2度もリリースされたのでしょう?
ロック史に残る名曲!
テレビドラマとタイアップ
それは、フジテレビ系のドラマ「同・級・生」の主題歌に起用されたから(?)といわれています。
ドラマの放送と同じタイミングというだけで、体裁はあくまでアルバムからのシングルカットのようです。
余談ですが、当時まだロックバンドは市民権を得ておらずドラマの主題歌に起用されるのは珍しかったのです。
まして、フジテレビ系の月曜日の夜9時からですよ!(いわゆる”月9”)
さすが「ZIGGY」だ!と唸りたくなるところですが、多分プロモーターが頑張ったのかなと。
その後、ロックバンド物(という括りもナンですが)のドラマ主題歌起用は増えていきました。
そして空前のバンドブームへと繋がっていくことを考えると、先陣を切った「ZIGGY」そして「GLORIA」はあらゆる意味で先駆者だったのです!
ロックらしくないと反発された?
メンバーが猛反発?
「GLORIA」が出来たのは、デビューする2年程前だそうです。
作詞、作曲は「森重樹一」。
各メンバーはもっとロックなのがやりたいと反発します。
どうしてもロックバンドに付き物の「売れ線狙いすぎちゃうか」議論がここでもあったのかもしれません。
しかし売れるロックバンドは皆、ここを乗り越えてヒットを飛ばすのかもしれないですね。
この曲のヒットでバンドは成功して音楽を続けられているのですから、押し通した「森重」がエライ!といわざるを得ません。
一部のファンも反発した?
「GLORIA」がヒットした背景にドラマ放送があります。
当然、幅広い世代に受け入れられるようにもなりました。
そうすると今度はライブに足を運ぶ客層にも変化が起こるのは当然です。
会社帰りのオジさん(がいたかどうかわかりませんが)から、中高生(は多かったそうです)まで、幅広くコンサートに来るようになります。
そうすると今度は「コアなファン」を貫く方々が面白くなかったのでしょう。
「ZIGGY」は売れたら変わってしまった。
という意見も一部で囁かれていたそうです。