【flumpool】ボーカル山村 活動休止を発表
『活動休止』…2017年12月に発表されたこの言葉は、ファンにとっては衝撃的な4文字となったことでしょう……。
ファンからの「flumpoolのいない日々」という切実な声をこれでもかというくらい目にしました。
それほどflumpoolというバンドの影響力は絶大だということ、そしてボーカルの山村さんの存在は大きかったのだと思い知らされるのでした。
以前にも喉の疾患を煩っていたという山村さんですが、一体いつから不調を感じていたのでしょうか。
過去の疾患もふくめ、お話ししていきたいと思います。
摘出手術
山村さんは過去2010年6月頃に、喉のポリープ摘出手術のため1か月程静養休止されていました。
その頃のflumpoolはというと、「残像」がドラマ”ブラッディ・マンデイ”の主題歌になり、ドラマの話題性に負けない程の人気曲となりました。
また、「reboot〜あきらめない詩〜」が”南アフリカ2010サポートソング”として起用。
バンドとして順調に成長する中、同年7月に無事手術と療養を終え復帰した山村さんを迎え、同年9月には「君に届け」がリリースされflumpoolの名盤ともいわれる人気曲になりました。
この曲は映画『君に届け』の主題歌にもなり大きな話題を呼びましたね。
喉の不調があったとは思えない程の順調な活動ぶりに、山村さん自身もとても安心していたかと思います。
元気に歌う山村さんをみながら、当時の私達はflumpoolのいる日々を信じてやまないのでした。
活動休止の理由
2017年12月3日、神奈川公演のコンサートツアー終了後に”機能性発声障害”を患っていたことを明かした山村さん。
ツアーは残り4公演、そしてカウントダウンライブも控えていましたが開催を中止。
喉の治療に専念するための「活動休止」が発表されました。
とても真面目で一生懸命な山村さんにとって、ファンの期待に応えることができないという結果はとても苦しいものだったに違いありません。
ツアーの公演が始まったと同時に発症していたようですが、やれるところまでやりたいとぎりぎりまで頑張っておられた姿が目に浮かびます。
それでも、取り返しのつかないことになる前に「辛い」と弱音を吐いてくれて本当によかったと思います。
では、山村さんが今回患ったとされている病気、そして山村さんの病状についてみていきましょう。
歌唱時機能性発声障害とは
今回注意したいのは、以前患った「声帯ポリープ」の病気と、今回発症した「歌唱時機能性発声障害」は全く別の病気だということ。
声帯ポリープはいわば炎症状態なので、声がかすれたり喉の異変がなんらかのカタチで外からもわかりやすい症状。
そして今回のこの病気に関しては、耳鼻咽喉科で診てもらっても「声帯は綺麗だ」と言われ原因がわからない不調となることが多いというのです。
周囲の理解が得られにくい病気ほど辛いものはないですよね…。
あまり聞いたことのない病名なのですが、実はここ数年で発症する人、特にプロのボーカルがとても増えている病気なんだとか。
声帯に関わる機能に脳から指令が行かなくなるもので「脳の誤作動」とも言われているようです。
主な症状
歌っている時に声がひっくり返りやすくなったり、声が出にくくなるなどの症状が出る人が多いようです。
また、そういう症状が出るのを恐れて変に身体に力が入り過ぎたりすることで、音程がとりづらくなることで、結果的に身体だけでななく心にも大きな疲労が蓄積してしまうというのです。
音のバランスが崩れることで「どう歌っていたのかわからなくなる」ということは、歌うたいにとってはとても苦悩なことには違いありません。
昔はそれほど発症がみられなかったというこの病気。
現代多くのプロのボーカルがかかり、昔にはならなかった…その違いはなんなのでしょうか。
この病気の考えられる要因と改善策について調べてみました。
イヤーモニター
よくライブでアーティストが耳につけているものありますよね?
イヤーモニターといって、ステージ上のどこにいてもメンバーやサポートミュージシャンと同じテンポで同じ音を聴いて上手く演奏を合わせられる代物です。
音楽業界にとってこのイヤモ二の発達は可能性の宝庫ともいえるものですが、これによって不調を訴える人が増えたという現実を考えるととても複雑です。
昔は、ステージ上に転がす置き型が主流だったようですが、今と違うのは耳にダイレクトに音を跳ね返さないということ。
そう、耳にダイレクトに自分の声とそれ以外の楽器の音がはね返るということは、想像以上に負荷がかかっているのです。
必ずしもイヤモニが要因とはいえませんが、耳の不調から音のバランスが崩れ、そこに風邪や環境の変化など体調の変化が加わることで発症しやすい病気であることは確かなようです。