昭和が生んだダンディズムミュージシャン谷村新司
谷村新司はバンド「アリス」がスタート
平成生まれの方たちは、谷村新司と聞いても「誰?」と感じるでしょう。何をする人かも想像がつかないかもしれませんね。
谷村新司は、1948年生まれの日本のシンガーソングライター。
彼の音楽への興味は「女性にもてたい」が目標で小林旭の「渡り鳥シリーズ」でギターを弾く姿を見て一念発起。
1971年には、堀内孝雄と組んで「アリス」を発足します。
谷村新司はマルチタレントの域を超えている
谷村新司がソロ活動を開始してから、ラジオのパーソナリティ、バラエティ番組の出演、アメリカアーティストとのコラボレーションなど、音楽以外に積極的に活動の場を広げて行きます。
2004年には中国の上海音楽学院で教授を務めるようになります。
日本国債博覧会や平城遷都1300年記念事業のテーマソングなどを手掛け歴史に残る作品作りにも積極的に参加。
2012年には阪神大震災以来2回目となる「東日本大震災」の支援団体への寄付などから、紫綬褒章も受賞しています。
音楽や時代、国境をも超えた貢献が多大な評価を受け彼のマルチな才能は、今もいろんな分野へ広がり続けているのです。
音楽家としてもエンターテイナーとしても、そして国際人としても、素晴らしい才能を発揮する谷村新司の人気曲ベスト10をご紹介します。
谷村新司人気曲おすすめランキング第10位
チャンピオン
10位にランクインの「チャンピオン」は谷村新司アリス時代のヒット曲。
ボクシングチャンピオンが、若き挑戦者に敗退する姿を描いた楽曲で、当時活躍中だったカシアス内藤がモデル。
「ベストコレクション~いい日旅立ち」をはじめ、最近発売の「21世紀 BEST OF THE RED1972~ '81」など数々のアルバムに収録されているナンバー。
やがてリングと 拍手の渦が
ひとりの男を飲み込んでいった
(You're king of kings)
立ち上がれもう一度その足で
立ち上がれ命の炎燃やせ
出典: チャンピオン/作詞:谷村新司 作曲:谷村新司
「チャンピオン」の象徴である歌詞を一部ご紹介します。
「やがてリングと」この部分から谷村新司と堀内孝雄のハーモニーのパートが始まります。
この楽曲のポイントは何といっても次の「You're king of kings」でしょう。
強くささやくように挿入されるこのキングの中のキング!はまさにチャンピオンにふさわしい称号です。
谷村新司人気曲おすすめランキング第9位
遠くで汽笛を聞きながら
9位は「遠くで汽笛を聞きながら」。1976年リリースのアリスのシングル曲。同年にリリースのアルバム『素描-Dessin-』にも収録。
初版アルバム「ALICE V」に収録され、つんくや大友康平などのシンガーにもカバーされているヒット曲。
気になる歌詞もご紹介します。
悩み続けた日々が
まるで嘘のように
忘れられる時が
来るまで心を閉じたまま
暮らしてゆこう
遠くで汽笛を聞きながら
何もいいことがなかったこの街で
出典: 遠くで汽笛を聞きながら/作詞:谷村新司 作曲:堀内孝雄
とっても切ないですが、遠くで汽笛を聞きながら過ごすことを決心した主人公は、今は少し街から離れたところに身を置いているんでしょう。
こういう詩情的な歌詞は、昭和の歌謡曲の魅力の一つですね。