青春パンクといえば175R!
1998年、北九州で結成された175R。
インディーズ時代は主に福岡県を拠点に活動していましたが、結成3年目で全国16ヵ所を回るツアーを開催。
また、バンド初のシングル「From North Nine States」がオリコンインディーズチャートで3週連続1位を記録するなど、デビュー前からかなりの人気を誇ったバンドです。
2003年、満を持してメジャーデビューし、デビュー作「ハッピーライフ」からオリコンランキング1位を獲得しました。
デビュー直後に行われた代々木公園でのフリーライブでは、なんと2万5000人を動員。注目の高さが感じられますね。
その年の紅白歌合戦にも出場し、翌年には武道館ライブを行うなど、インディーズ時代の人気と勢いそのままに2000年代のバンドシーンを駆け抜けていきました。
2010年には活動休止が発表されましたが、2016年の冬より活動を再開。
2017年にはフルアルバム「GET UP YOUTH!」を発売し、現在は各地のフェスやイベント、ライブなど精力的に活動を行っています。
175R OFFICIAL WEB SITE | BUG BOX
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青春パンクって何?
パンクロックの楽曲に、少し青臭いけれど誰もが共感してしまう「青春」をイメージするような歌詞を乗せて歌ったバンド・曲のことです。
2000年代前半ごろ、中高生を中心に大きなブームとなり、たくさんの人気バンドが誕生しました。
「青春パンク」とされるバンドはいくつかありますが、175Rはこの「青春パンク」の方向性を決定した、重要なバンドのひとつと言っても過言ではないはず。
音楽のジャンルとして正確な定義があるわけではないのですが、爽やかで疾走感のある曲に、難しい言葉を使わず主に日本語で、素直な伝わりやすい歌詞を乗せるバンドが多いように思います。
「空に唄えば」は、メジャーデビュー後の2ndシングル
「空に唄えば」は、2003年4月16日、メジャー後の2枚目のシングル曲として発売されました。
175Rといえばコレ!という人も少なくなく、カラオケなどでも人気のある、彼らの代名詞ともいえる1曲です。
また、デビュー曲の「ハッピーライフ」、今作の「空に唄えば」はどちらもオリコンチャート初登場1位を記録。
この2作連続1位は日本のロックバンドとしては史上初の快挙でした。
あれはまだ、ガラケー全盛期の頃…
この「空に唄えば」は、J-PHONEのCMソングでした。
しかし、そう聞いてもいまいちピンと来ない方もいると思います。
実はこのJ-PHONEという会社、ボーダフォンという名前を経て、現在はソフトバンクモバイルという名前になっています。
そう、白戸家でおなじみ、あのソフトバンクの携帯電話キャリアの元になっている会社なのです。
現在で携帯電話キャリアというと、docomo、au、ソフトバンクですが、当時はソフトバンクの位置にJ-PHONE、だったんですね。
携帯電話は90年代後半ごろから広く普及しましたが、「空に唄えば」がCMで使われたのは2003年です。
CMで登場する「エンジョルノ」という機種は、わかりやすくいうと使う分だけ課金するプリペイドタイプの携帯電話。
小さな子どもや、離れて暮らすおじいちゃん、おばあちゃんの中には携帯電話を持っていない人も多く、連絡が取りづらいこともありました。
そういう人にも携帯電話を持ってもらい、何気ない話がもっと気軽にできるようになればいい、というコンセプトのCMでした。
今のように1人1台携帯電話を持っていて、いつでもどこでも、誰かに想いを伝える手段があるという時代へ、まさに変わっていく途中に生まれた曲だったとも言えますね。
それを踏まえて歌詞を読むと、また一味違った気持ちを持てるかもしれません。
世代を問わず共感を呼ぶ歌詞
空を見上げて 雲を見つめる
過ぎ去りし時の空 雲の行方は
青い桜の花は散らない
小さなこの両手で夢を掴もうとしてた
友の声は遥か遠くに 僕の心の中で 絶えずに響いて・・・
出典: https://twitter.com/oricon_no1_21st/status/928790333797777410
見上げた空を通して、過ぎ去った昔のこと、それから今までの道のりを思い出している、という感じでしょうか。
青い桜というのは、筆者はずばり青春のことだと思います。青い春で青春と書きますが、桜といえば春ですよね。
夢を掴もうとしていた青春時代の想いは消えない、その頃の友達と語り合った夢の話は今もずっと忘れていない。
今では離れてしまった友達を思い出して歌っているように思えますね。
故郷の友達に宛てた曲
というのも実はこの曲、本当に故郷・北九州の友達へ向けて作られた曲なのです。