ファンの笑顔こそがご馳走
Keep smiling
あなたの前なら あきれるほどにバカな奴になれる
僕らは いつもこうやってあなたと笑いあえるなら
誰に誤解されることもためらいやしない
もう 何もためらわない
出典: セオリーとの決別の研究+81/作詞:TAKUYA∞ 作曲:UVERworld
ファンがkeep smilingできるのならばUVERworldは何だってします。
皆さんの笑顔こそがUVERworldのメンバーのご馳走なのです。
実際に曲の間にコントだなんてそれでもロック・バンドなのかと呆れる人もいるでしょう。
しかしバカを晒してこそエンターテイナーだという思いをTAKUYA∞は強く持っています。
第三者の誤解など気にしないでゆこうという決意は揺るぎません。
笑いが自己目的化している訳ではないです。
ファンと一緒にkeep smilingできることで幸せをシェアすることが何よりも大事だと歌います。
TAKUYA∞がこうした決意によって突き抜けようと思った背景にあるものは彼固有の幸福論によるのです。
人間は笑っているときこそが一番幸せだという考えを背景にしています。
新しく見つけたセオリーとは
笑いというものを第一義にすることは現代日本固有の現象かもしれません。
諸外国から見ると日本のバラエティ番組は少々異色だと思われています。
しかし実際に私たちは笑いの快楽のようなものを執拗に求めます。
しかめっ面でいることを強いられる社会で生きたいとは思えません。
UVERworldが曲中にコントを挟むことを海外のロック・バンドがどう思うのか興味深いです。
笑いのために必死でありすぎることを嘲笑われるかもしれません。
それでもUVERworldはファンのkeep smilingこそが大事だと胸を張るはずです。
価値観はそれぞれであって誰に強要されるものでもないでしょう。
いつも正解に導かれるセオリーとの決別を宣言した楽曲で、新しい価値感を実践しただけです。
挑戦的な作風で人びとを呆れ驚かせてでもファンの笑顔を守りたいと願うこと。
それがUVERworld、TAKUYA∞が見つけ出した新しくどこにもなかったセオリーなのです。
希望の歌のために
UVERworldの信条と心情の確認
いつもこの音の中には
あきれるほどに僕らは希望を信じてる
毎年僕らの名場面ランキングの中には
あなたが 僕らの歌を歌う姿 その姿が
出典: セオリーとの決別の研究+81/作詞:TAKUYA∞ 作曲:UVERworld
TAKUYA∞はUVERworldの音楽への自信を覗かせます。
自分たちのサウンドは希望に与するものなのだという確信が彼にはあるのです。
確かにUVERworldの音楽にネガティブな印象を抱くことはないでしょう。
この確信は絶対のものです。
何でもOKなような世界観を展開するUVERworldですが希望のためにあるというのが大前提。
誰しも現実の中で絶望を味わいたいとは思わないものです。
創作物の中で味わう絶望はまた別なので楽しめるという人もいるでしょう。
そうした人はシリアスな作品を好きになるものです。
「セオリーとの決別の研究+81」のような曲はこうした人たちを満足させられないかもしれません。
それでも希望の歌のために自分の音楽を捧げたいという願いを貫きたいとTAKUYA∞は信じます。
創作物で希望と絶望のどちらを好むかなどはそれこそ受け手の自由。
合わない人とはごめんなさいをするけれどもファンの笑顔のために出している音には自信がある。
UVERworldとTAKUYA∞の信条・心情の熱さに触れられます。
ライブでのたくさんの思い出のために
UVERworldとTAKUYA∞を希望に向けて走らせる原動力は何でしょうか。
それは毎年、UVERworldのライブに足を運んで合唱してくれるあなたの姿を見て覚える感動です。
今年もライブに来てくれてあなたは笑いながら僕らの歌を合唱してくれる。
その姿にUVERworldもTAKUYA∞も勇気を与えられているのです。
自分たちの音楽が間違ったものではないとあなたの笑顔が教えてくれます。
心の名場面ランキングはあなたのものだけではありません。
UVERworldのメンバーの心に残る名場面ランキングもあるのです。
自分の歌をファンが口ずさんでいるその光景はアーティストにとってかなり感動する場面でしょう。
ああ、今年もいいシーンがいっぱいあったという思いが募ってゆき毎年の記憶になるのです。
ライブというものが持ついまを分かち合っている歓びは何ものにも代えがたいものでしょう。
またライブではなくてもカラオケなどでUVERworldの曲を熱唱してくれても構いません。
僕らの歌を歌ってくれてありがとうという思いを伝えてくれます。
「セオリーとの決別の研究+81」の普遍性
あなたと笑いあえるなら
誰に誤解されることもためらいやしない
もう 何もためらわない
出典: セオリーとの決別の研究+81/作詞:TAKUYA∞ 作曲:UVERworld
いよいよクライマックスの歌詞になります。
これまでの総論のような歌詞になっているのです。
「セオリーとの決別の研究+81」では語り手を僕らとしました。
ただクライマックスの歌詞に僕らという言葉は登場しません。
TAKUYA∞はこのラインの普遍性を信じたのです。
こうした考え方は恋愛など普通の暮らしの中でも大事なものだという思いが透けます。
僕ら対あなたという図式だけにとどまらない真実にたどり着きました。
一人称単数形の僕とあなたがkeep smilingできることという置き換えも可能にしたのです。
第三者はまだセオリーに縛られたままでコントが挿入されるロック・ミュージックなど邪道というでしょう。
しかしこうした誤解に耳を貸すことなく信じた道を行きたいという思いを確固としたものにします。
この曲の発表以降もUVERworldの快進撃は続きました。
毎年の名場面ランキングの中にUVERworldとの思い出が募っていった人も多いでしょう。
2012年の曲ですので相応の時間が経ちました。
いまのUVERworldの活躍がこの曲のテーマの正しさを裏付けて証明しています。
大切なことは笑うことというUVERworldとTAKUYA∞の思いを正面から受け止めたいです。
暮らしの隅々までこの思いを浸透させたいと思わされます。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。