溢れたもの
深夜に噛んだピーナッツ
湿気ってるような気がしたピーナッツ
湯呑みに余った水が
また
こぼれた
心がこぼれた
出典: マッチとピーナッツ/作詞:Ichiro Yamaguchi 作曲:Ichiro Yamaguchi
お酒の酔い醒ましのためなのか。
はたまた、彼女に酔っていた自分を現実に引き戻すためなのか。
僕はただの水を飲んでいます。
その水が入ったカップに手をひっかけてしまった僕。水が飛び散ったと同時に僕の心境にも変化がありました。
それが6行目のフレーズです。僕の感情が溢れたことを表す比喩表現でしょう。
3行目とあわせて考えるならば溢れたのは余っていた感情、つまり彼女への未練ではないでしょうか。
溢れ出した彼女への愛は一体どこへいくのでしょう。
ピーナッツが表現する僕の心境変化
マッチは何を照らす?
どっかに飛んだピーナッツ
湿気ってるマッチでつけた火が
テーブルの上 照らした
出典: マッチとピーナッツ/作詞:Ichiro Yamaguchi 作曲:Ichiro Yamaguchi
ここへきてようやくタイトルにもある「マッチ」が登場しました。
マッチもピーナッツと同じく、本調子ではない様子。やっとの思いで火をつけたのでしょう。
そんなマッチが照らしたもの。まず1つは歌詞にもある通りテーブルですね。
そしてもう1つが、僕と彼女の思い出ではないでしょうか。
僕が彼女と恋していたあの頃も、小さな火を見つめながら幻想的な雰囲気を楽しんでいたのかもしれません。
しかしいま、その火を見つめるのは僕1人です。
火は誰もいない空間を照らし、僕が1人になってしまったという事実を突きつけました。
そこに存在するものではなく、存在しないものを照らし出した火。
とてもお洒落な表現ですね。
消えたピーナッツ?!
どっかに行ったピーナッツ
いつかのあの幸せみたいに
またどこかへ消えてしまって
出典: マッチとピーナッツ/作詞:Ichiro Yamaguchi 作曲:Ichiro Yamaguchi
無心でピーナッツを頬張っていた僕。
たまたま手から滑り落ちたピーナッツを見つめる僕は、あることを思います。
それが2-3行目。
床に転げていったピーナッツと、不意にいなくなった彼女の姿を重ね合わせているのでしょう。
現実を受け入れ、「彼女はもうここにはいない」ことを再認識しているようにも感じられます。
やはり納得できない理由
深夜に噛んだピーナッツ
湿気ってるような気がしたピーナッツ
あの子の方が真剣だった
出典: マッチとピーナッツ/作詞:Ichiro Yamaguchi 作曲:Ichiro Yamaguchi
1番とまったく同じフレーズです。
これを繰り返すということは、よほど彼女に未練があるということでしょう。
僕にとって「自分は彼女に愛されていた」ということは絶対に譲れない事実なのですね。
溢れ出す想い
深夜に噛んだピーナッツ
湿気ってるような気がしたピーナッツ
湯呑みに溜まった水が
また
こぼれた
心が
こぼれた
出典: マッチとピーナッツ/作詞:Ichiro Yamaguchi 作曲:Ichiro Yamaguchi