BTS(防弾少年団)「Save ME」の日本語訳が深い？！ダンスがすごいMV！ライブでの掛け声は？

そして遂にこのフレーズで「君」がどんな人であるかが「月の明かり」という言葉と共に示されます。

月の明かりに照らされて輝きを放つ「君」とはおそらく花に例えるなら月下美人ではないでしょうか。

月下美人とは初夏から秋の夕方から夜にかけて咲く花という非常に珍しいタイプの花なのです。

上で説明した夜に輝くということと繋げると非常に分かりやすく「君」が何者かが浮かんでくる構造になっています。

この仕掛けは見事であり、最初に「夜に輝く」と示す。

その次に「月の明かり」とすることで姿を徐々に解き明かしていく構造になっているのです。

非常に用意周到に伏線とその回収が物語として示されており、またその中身もとても渋く深みのある関係性でしょう。

このフレーズでようやく主人公は救われ、解放されるという構造になっています。

「飛べる術」「翼」という前向きさのある言葉で主人公の心が苦しみから解放されたことが分かるのです。

しかし、ここで大事なポイントは単なる救済ではなく、それと引き換えの犠牲もまた示されていることでしょう。

「負けそうな心も埋めて」「悲しみも含めて」がそれを示しており、「君」は主人公の救済と同時に死んだのではないでしょうか。

あまりにも儚く切ない救済ですが…。

何かを得るためには何かを捨てなければならないというトレードオフの法則がここで示されています。

閉塞感に満ちていた主人公の心はやっと解放され、前を向いて歩くことが出来るようになったのです。

個々の要素を細かく分析した上で歌詞全体を通すと、この歌の解釈は2種類考えられます。

まず1つ目が日常風景の中で現実世界に絶望していた主人公が「君」によって精神的に救われるというお話です。

多くの人はどちらかといえばこの解釈がベースにあるでしょう。

主人公が救われるまでの過程を非常に丁寧に描いているのではないでしょうか。

そしてその人生に絶望していた主人公の救済と引き換えに「君」は命を賭して生きるように仕向けてくれたという物語です。

そして2つ目に想像されるのが雪山に遭難した凍死寸前の主人公を描いた物語ではないでしょうか。

おそらく雪山を登山した主人公が雪山で凍え死にそうになって意識が朦朧とする。

そんな中で辛うじて遠くに居る「君」のことを強く思い出すのです。

「凍えそう」「暖めて欲しい」という単語からも連想されます。

何度も”I need your love, before I fall, fall”と叫んでいます。

そこまで他者からの救いの手を求めるということは命の危機に瀕していなければ、まず有り得ないことでしょう。

そして死ぬ寸前にその「君」が助けに現われるという奇跡が起き、主人公の救済と引き換えに「君」が凍死したという構図です。

どちらにしても主人公が命の危機に瀕していることは間違いないわけであり、単なるラブソングではありません。

だからこそ、他者に依存しないと生きられない精神状態という所に思わず人々は不安を覚えます。

そして主人公に共感してしまうのではないでしょうか。

日常生活で命の危機に瀕する状況がない現代社会の我々に向けた鋭く力強いメッセージであるといえます。

防弾少年団のかっこいいパフォーマンス、「Save ME」はどうでしたか。

改めて、「Save ME」のダンスパフォーマンスのすごさはもちろん、歌詞もいいですよね。

日本デビューをしてまだ間もない防弾少年団の成長、活躍が楽しみですね。

歌にダンス、そしてイケメンな防弾少年団です。

ライブの盛り上がりが目に浮かびます。

あなたも掛け声を覚えて一緒に成長していってみては。