「LAST HERO」でBLUE ENCOUNTが見せたタイアップへの熱意
人気アニメのオープニングや、スポーツ番組のテーマソングなどのタイアップを次々にこなしてきたBLUE ENCOUNT(以下ブルエン)。
番組のタイアップからこのバンドを知ったという方も少なからずおられるのではないでしょうか。
今回紹介する「LAST HERO」という楽曲も、そんなタイアップ曲の一つ。
なぜブルエンにこれほど多くのタイアップの声が掛かるのか。
その理由をこの曲を通して感じてみてください。
ドラマ「THE LAST COP」のために制作された1曲
「LAST HERO」は2016年11月23日にブルエンの6枚目のシングルとしてリリースされました。
この曲はドラマ「THE LAST COP」の主題歌として制作されたもの。
タイアップ曲の制作というと、その作品と向き合っての作業になります。
この過程でヴォーカル、田邊は作品に相当入れ込んだのではないでしょうか。
作品に向ける愛情を示すような行動を至る所で見せています。
ドラマのプロデューサーがライブ会場に足を運ぶと、主人公愛用のスタジャンを羽織った田邊が立っていたり。
実際のドラマにも田邊本人が「出してください!」と直談判して出演を果たしていたりとか。
この入れ込み方を見れば、ドラマと楽曲の共鳴も約束されたようなもの。
ドラマのプロデューサーも、楽曲を聴いたときに「主人公そのもののような熱さを感じた」と語っています。
彼ら自体が作品の一番のファンになれること。
このことが作品との仕事という関係を越えたシンクロを生み出すのでしょう。
それが、ブルエンに数多くのタイアップが舞い込む理由の一つではないでしょうか。
「THE LAST COP」について
楽曲制作での入れ込み度合いを目の当たりにして、作品のことに触れないわけにはいきませんね。
ここでドラマ「THE LAST COP」についても少し紹介しておきましょう。
『THE LAST COP/ラストコップ』は、2015年制作の日本のテレビドラマ。日本テレビと動画配信サイト『Hulu』との共同制作による。2016年に連続ドラマ化。Huluオリジナルドラマ第1弾。
ドイツの人気刑事ドラマ『DER LETZTE BULLE』(英題:THE LAST COP)を日本でリメイクし、唐沢寿明が30年間(原作では20年間)眠っていた刑事役で主演を務める。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/THE_LAST_COP/ラストコップ
主演を務めたのは唐沢寿明さん。
唐沢さんも楽曲にコメントを寄せており、ドラマとリンクする部分に関心を示していました。
原作はドイツの作品ということで、また雰囲気が違うのでしょうね。
30年眠っていたこの刑事と若手刑事がタッグを組むのですが、そのデコボコ具合が見どころ。
田邊も「主人公2人のデコボコな組み合わせが合わさったときに放つ強さを、余すことなく音にした」と語っています。
楽曲にも負けないパワフルな描写がドラマの中にもありそうですね!
THE LAST COP/ラストコップ (2016年10月期 土曜ドラマ)|日本テレビ
日テレ×Hulu共同製作ドラマ「THE LAST COP」続編制作決定!2016年10月期 土曜ドラマ
楽曲を考察
不安感を演出する楽器隊のユニゾンフレーズを経て繰り広げられる、田邊のオープニングMCを思わせるマイクパフォーマンス。
そこからまるでショーの幕開けを表現したような激しいイントロが展開されます。
疾走する轟音の中で炸裂するギターの高速フレーズが聴く人の高揚を誘いますね。
目まぐるしい展開を演出するボーカルワーク
Aメロはラップ風に歌い上げ、Bメロではコーラスとのコール&レスポンスのようなボーカルワークを披露。
多彩な歌唱表現による目まぐるしい展開に一気に引き込まれます。
歌が上手いだけではなく、声を使って盛り上げるパフォーマンスが出来るのが田邊の武器ではないでしょうか。
サビはやはりグッドメロディ!
煌びやかなギターアルペジオが残るブレイクを挟んでのサビ入り。
ここの飛び出してくるようなサウンドがなんとも爽快。
そして熱い中にも切なさを含んだメロディが、良曲を決定付けます。
特にサビ後半で見せる裏声混じりの部分が非常にドラマチック。
勢いだけじゃなく、ちゃんとツボを抑えていますね!