もう答え出ているんでしょう どんな異論もあなたには届かない
もう誰の⾔う事でも 予想つくぐらい⻑い間 悩んだんだもんね

出典: beautiful glider/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央

誰かに「やめた方がいい」と言われても進みたい道は決まっているのでしょう。

ここに来るまでの間、いろんな人に相談したのかもしれません。

そして「そんなの無理に決まっている」と言われたこともあったのでしょう。

気持ちは揺らいだかもしれないけれど「僕」はここに立っているのは事実です。

そして「あなた」はすでに大空へ飛び立っています。

きっと「あなた」は「僕」が今いる地上で同じことを考えてから飛び立ったのかもしれません。

そして「あなた」は「僕」の姿を空から見て応援したい気持ちなのではないでしょうか?

応援のメッセージ

いつだってそうやって頑張って考えて 探してきたじゃないか
いっぱい間違えて迷って でも全て選んでいくしかなかったグライダー
⾬雲の中

出典: beautiful glider/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央

「あなた」が「僕」に対して激励のメッセージを送っています。

分かれ道で二者択一した結果、今飛び立つことができていると言っているのでしょう。

そして天候が不安定になってきた今、またどちらかを選ばなくてはいけない状況といえます。

もしかしたら「あなた」は選んだ道によっては危険を伴うことがあるかもしれません。

しかし地上にいる「僕」が選ぶ道を間違えても大したことじゃないと励ましているのでしょう。

ついてくる鳥とは?

憧れた景⾊とはいつでも会える 思い出せば
諦めたものや無くしたものが ⿃になってついて来る

出典: beautiful glider/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央

ここで「鳥」というワードが出てきます。

今までは滑空することしかできない「グライダー」だったのに自力で飛べる「鳥」に変化しました。

ここがポイントだと筆者は考えます。

まず1行目の歌詞から見ていきましょう。

ここは「行動しなくてもやりたいこととして温めておくことができる」という意味ではないでしょうか?

一言で表すと「夢」を持ち続けることといえます。

2行目は「夢はふとした時に頭の中に表れて気持ちを迷わせる」という意味でしょう。

「夢は叶いっこない」と思っていても「実際はやってみたい」という願望を鳥と表現したのではないでしょうか?

鳥がカゴの中に入っているなら「夢」として終わらせることにも納得できるでしょう。

しかし鳥に追いかけられてきたら逃げるか餌をあげて手なずけるしかないはずです。

なついている鳥

やかましく鳴き喚いたりもせず 必死に寄り添ってる
さあ あなたにしか出来やしない事 違う⽣き物だ

出典: beautiful glider/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央

1行目の歌詞にもあるように、くちばしで突いてくるような「鳥」ではないようです。

攻撃的な「鳥」は迷惑ですが、静かに足元で歩く鳥だったら愛着が湧いてくるでしょう。

「僕が抱いている夢」も人懐っこい鳥のように肩の上にとまって生活を共にしているのかもしれません。

そんな体の一部となった「夢(鳥)」は他の人に叶えてもらう(手なずけてもらう)ことは難しいと言っています。

タイトルの答え

怖くても誰も背中押さないよ 押す⽅も怖いから
それくらいあなたは勇敢な⼈ まだ泣けないまま ⾶び出してからずっと

出典: beautiful glider/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央

ここでタイトルの疑問に対する答えが出てきます。

「あなた」の背中は誰も押しませんでした。

つまり「自分で自分の背中を押した」といえます。

前の歌詞でもたくさん悩んできたと言っていました。

他者が異論を挟むのは「あなたに失敗してほしくないから」です。

もし「絶対やった方がいい」と背中を押して「あなた」が失敗したら誰も責任を取れません。

だから「自分の背中は自分で押すしかない」とここでは言っています。

自分の背中を押せた「あなた」は強い人だからきっと大丈夫だと信じているのではないでしょうか?

いざというときのための保険