Sexy Zoneの19thシングル
「NOT FOUND」はSexy Zoneの19thシングルとして2020年11月に発売された楽曲です。
菊池風磨さんが主演を務めたドラマ『バベル九朔』の主題歌でもあります。
耳に残るメロディと人生の葛藤を描き出した歌詞は、聴く人の心に刺さることでしょう。
無責任な存在
影でつぶやく無責任な言葉
影でなんか言ったって 意味もなんもないだろう
無感情がつぶやく 無責任を吐き出してる
出典: NOT FOUND/作詞:渡辺拓也,金井政人(BIGMAMA) 作曲:加藤冴人
歌い出しはどこかすさんで冷めたような言葉から始まっています。
日常の中では誰かと意見が衝突したり、社会へ不満を抱いていたりする人は多いことでしょう。
そうした他人との関わりの中で不満や反感を抱いても、相手に直接伝えることはないかもしれません。
しかしそれらを影でこそこそと話していても、現状は何も変わらないでしょう。
そのことを自覚していながら、それでも吐き出さずにはいられないようです。
それは心の弱さからくる行為なのかもしれません。
だからこそ感情を込めての言葉ではなく、言葉への責任も持ちたくないという姿勢なのでしょう。
そのことも当人は分かっており、自嘲しているように読み取れます。
外野を気にせずに
外野なんて言わせちゃいな そんなに何が気になんの?
君の感情全て出し切って 飛び込め
出典: NOT FOUND/作詞:渡辺拓也,金井政人(BIGMAMA) 作曲:加藤冴人
本心を言えないのは他人の目を気にしてしまうからです。
他人の行動に対して何かと批判したり、否定的な意見を言ったりする人もいます。
しかし、本来はそうした他人の意見で自分の行動を制限される謂われはありません。
外野を気にして自分の言いたいことやしたいことを制限されてしまっては、自分らしさも失ってしまいます。
他人に振り回されるのではなく、自分らしくいるために背中を押しているように感じられるでしょう。
理想を追い求めて
自分の願いのままに
don’t stop 捻じ込んで本能
切望が絶望をぶん回して
叫んで泣いて生きて
どうにか僕らが生まれた存在証明を
出典: NOT FOUND/作詞:渡辺拓也,金井政人(BIGMAMA) 作曲:加藤冴人
心の中にある思いを表現することはそう簡単なことではありません。
それでも、本能的な思いや願いを抑えつけてなかったことにすることはできないでしょう。
望みは簡単に叶うことではなく、叶わないかもしれないという絶望を何度も味わうこともあるでしょう。
それでも諦めずにもがこうとしているように感じられます。
例え他人がなんと言おうと、自分の望みは自分だけのものです。
その望みを叶えることは、自分が生まれてきた理由の証明に繋がるのだと読み取れます。
邪魔なプライドは捨てて
物足りないや 物足りないんだ 夢のまた夢のまた夢
中途半端 こんなプライド 丸めて捨てようか
出典: NOT FOUND/作詞:渡辺拓也,金井政人(BIGMAMA) 作曲:加藤冴人
望みを叶えようともがきながら、思うようにいかない現状への不満はどんどんたまっていきます。
現在は自分の理想からはほど遠く、望みを叶えるまでの道のりも遠いのでしょう。
少しでも夢や理想に近づいているのであれば、徐々にでもリアルな未来となるはずです。
しかし今はまだ夢のように現実的ではない状態なのだと読み取れます。
それは自分自身がまだ自分の望みが本当に叶うことを信じられていないからかもしれません。
どれほど切望していることでも、自分自身が半信半疑では叶えられないでしょう。
もしくは夢を叶えるために泥臭くもがく自分が嫌で、本気で頑張れていないのかもしれません。
もっとスマートに夢を実現する自分でいたいというプライドが邪魔をしているのです。
しかしそのプライドを維持しながら理想を叶えるのは非常に難しいでしょう。
それならばそのプライドを捨ててしまおうとしていると読み取れます。