さあ風よ吹け さあ風となれ
私よ今 私に革命を起こせ
本当の声を 本当の言葉で
私だけが 私を変えられるのだと
決断の瞬間は いつだって怖くって
それでも自分に 嘘はもうつけない
出典: 革命/作詞: 福山雅治 作曲: 福山雅治
歌詞の中で最大の見せ場となるサビ部分ですが、ここで曲調が少し変わります。
曲の冒頭は静かに導入をしていきBメロでブラスの伴奏が入っていくのです。
サビではロックバラードの様なゆったりとしたボーカルラインに加え、力強いドラムがメロディを先導します。
歌詞の中でも力強い言葉が並んで、聞きごたえのあるサビです。
タイトルでもある「革命」は世間を変えることではなく、自身を変えるものであると読むことができます。
本当の声を本当の言葉でという部分は、Bメロでも表現されているのにお気づきでしょうか。
他の人に変えられるのではなく、自ら変わっていくのだという決意を改めて歌詞にしたためられています。
変化は恐ろしいが、自らを信じて決断をする
サビの前半では、力強さを「風」という言葉で表現し、自らの言葉で自身を変えるという前向きな表現です。
しかし後半は一転して、「決断の怖さ」という言葉で挑戦することがいかに困難か、という内容になっています。
サビ中の曲調も前後半で分かれ、後半のサビ部分ではドラムとメロディが同じアクセントを刻むのです。
踏みしめるような表現をすることで、より言葉の一つ一つを強調しています。
サビの最後では、「それでも嘘はつけない」、という言葉で絞められているのです。
今までのサビは「本当のことをいう」、「真実の言葉で変える」などと表現をしていました。
しかしサビの最後だけ「嘘はつけない」という否定の言葉遣いとなっているのです。
これは、己を変えるのだという意識を持った時点で、人は変化をしているという意味にとらえられるのです。
実は「今まで怖くて言えなかった、変えられなかった」ということが「出来なくなった」。
つまり自身の中で小さな変化が起きているという表しかたをしています。
時代は過去から未来へと続いていく
今日の正義が
明日は悪になったり
誰かの希望が
誰かの絶望になったり
時代は動く
目撃者ではなくって
ただ自分が動く
当事者になれるか?
出典: 革命/作詞: 福山雅治 作曲: 福山雅治
2番のBメロは対比の表現が多用されています。
代表的な部分は”正義が悪に、希望が絶望に”という箇所です。
そしてそれらの変化は長い期間をかけずに訪れることがあり、誰にでも起きうる変化であると読み取れます。
善悪の判断は時にあいまいな場合があり、良かれと思ったことで思わず攻められたりするのです。
こちらは相手の立場で話をしたと思っていても、逆に相手を怒らせてしまうということがあります。
1つの価値観に縛られてしまうと、本当に正しいことを見失ってしまいがち。
「革命」の2番の歌詞ではそうした風潮に警鐘を鳴らす側面もあるのではないかと考えられるのです。
さらに後半では、変化する時代に対して、自身が当事者になれるかどうかという問いかけをしています。
他人任せではなく、己で時代を変えていくのだというメッセージが感じられることでしょう。
自分に闘いを挑めるのは自分だけしかいない
さあ旅出とう さあ新世界へ
私よ今 私に戦いを挑め
恐れながらも 迷いながらも
振り返るな そこに答えはないのだろう
いくつの失敗と いくつの間違いが
ひとつの正解へ ひとつの確信へ
変わる
出典: 革命/作詞: 福山雅治 作曲: 福山雅治
1番のサビでは「革命を起こす」という表現が、2番では「旅立つ、戦いを挑む」という表現になっています。
これは1番のサビの後半にもあったように、すでに小さな革命が起きているのです。
それが”立ち止まらずさらなる挑戦をする”という力強さを感じさせてくれます。
例え失敗をしたとしても、その失敗が自身の中で正解や確信へ変わっていくという思いが直に伝わってくるようです。
未来を知るためには経験が必要
裏切りも知った
憎しみも知った
だけどその方法では
未来は無いと知った
(中略)
世界が変わるんだ 私が変われば
想像を超えるんだ 私を超えるんだ
出典: 革命/作詞: 福山雅治 作曲: 福山雅治
最後はCメロと締めの部分に触れていきます。
Cメロでは今までの経験では、未来は切り開けないという理解を表現です。
これは「革命」という楽曲の中で核をなす重要な部分になります。
なぜ「革命」を起こすのか。
それは自らの中で次のステップに進むためには、現状に満足してはいけない。
つまり自身を変えていくしかない。ということに他なりません。
その決意が曲の締めくくりである、想像を超え、己を変えることが結果として見ている世界を変えていく。
という部分に集約されていきます。
「革命は」福山雅治の死生観や未来の生き方をさらけ出した、まさに魂のこもった楽曲といえる作品です。
言葉の意味をかみしめながら聞いてみると新たな発見があるかもしれません。
ぜひ改めて聞いてみてください!