彗星の如く現れた『ニュー・エキサイト・オンナバンド』
目指すはバンドでグラミー賞!
2018年、突如日本のバンド界に異色のガールズバンドが現れました。
おかめのようなファニーフェイスに全員揃いの明るいピンクの衣装。
キュートなツインボーカルを裏でどっしりと支える骨太でグルーヴィーなリズム。
彼女たちこそ、これまでのガールズバンドの概念をぶち壊しうるオンナバンド【CHAI】なのです。
ツインボーカルを務めるミラクル双子のマナとカナ、リズム隊を務めるユウキとユナ。
個性的な4人のバンドが掲げるコンセプトは『コンプレックスはアートなり!』。
お世辞にも世間的には『カワイイ』とは言えない4人がありのままを見せ、それを『NEOカワイイ』と歌う。
『見た目重視、演奏は程々』というこれまでのガールズバンド界に、大きな風穴を開ける存在となりました。
異色のガールズバンドの異色の経歴
通常日本のバンドはライブハウスで経験を積み、事務所に所属しメジャーデビューするという流れが一般的。
ですが彼女たちの活動は、そんな日本の型にははまりませんでした。
当初は名古屋で活動していた彼女たちですが、バンドが少しずつ認知され始めたのは2016年。
東京で開催された『グランプリ、いきなり米国フェス出演オーディション』でなんといきなりグランプリを獲得。
翌年行われる米国フェス『SxSW』への出演権を、当時まだ全く無名のガールズバンドが獲得してしまうのです。
また同時期、当時の代表曲『ぎゃらんぶー』が突如Spotify UKチャートのTOP50にランクイン。
この楽曲は全くのノープロモーションであったにも関わらず、です。
こうして彼女たちの人気は、いち早く海外から火が付き始めたのでした。
さらに翌年2017年には『SxSW』への出演と同時に全米ツアーも開催。
同年に初のフルアルバムをリリース、その後も2018年に2度目の全米ツアーと『SxSW』出演を果たします。
その頃には日本の音楽業界でも彼女たちの知名度は急上昇。
様々なアーティストから評価され、某番組では『2018年にバズるアーティスト第1位』として紹介されました。
そんな彼女たちの大躍進は、まだまだ留まることを知りません。
バンド名の由来やコンセプトは??
彼女たちのバンド名の由来は、Wikipediaでは以下のように記載されています。
バンド名の由来は、ジャムを入れて飲むロシアの紅茶。カナが大学で専攻していたロシア文学を勉強しているときに先生に連れていってもらったロシア料理屋さんで見たチャイ(紅茶)の飲み方がかわいかったため。またバンド名を略されたくなくて短い名前にしたかったから。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/CHAI (バンド)
また彼女たちは、バンドのコンセプトをとても大事にしています。
最も有名なのは先ほどにも挙げた『コンプレックスはアートなり!』というもの。
画一化された日本の『カワイイ』という概念に、彼女たちは疑問を投げかけるのです。
すっきり一重まぶたよりぱっちり二重まぶたの方が魅力的なのか。
体重は50キロを超えちゃうとアウトなのか。
くるくるの癖っ毛はサラサラのストレートヘアには敵わないのか。
CHAIは全ての問いに全力でNo!と答えます。
世間では『コンプレックス』と捉えがちな個性は、その人だけの『カワイイ』部分。
彼女たちはそれを『NEOカワイイ』と呼んでいます。
この概念を、CHAIは世間的な『カワイイ』に悩む全ての女の子に届けようとしているのです。
また彼女たちはバンドの衣装として、派手なピンク色のポップなファッションをよく身に纏っています。
それにはこんな理由があるのだそう。
ピンク色はCHAIの象徴で、一般的には似合わないと思われる自分たちがそれを着ることによって、人を選ぶと思われているピンクを女性たちにもっと身近に感じて欲しいと思っている。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/CHAI (バンド)
彼女たちにとってのピンク色は、自分たちの信念を表すとても大事な色となっているのです。
CHAIの音楽のルーツは...まさにごちゃ混ぜ!?
そんな彼女たちの音楽的ルーツ、実は明確な物はないんだそう。
なぜなら、CHAIではその時々で彼女たちがいいと思った音楽を積極的に取り入れていくから。
もちろん、いい音楽を知る為のアンテナも常に張り巡らせているようです。
YouTubeでの日常のチェックはもちろんですが…。
なんとH&MやForever21などのショップのBGMでも、いいと思ったものはすぐチェックするんだとか。
とはいえ、そんな中でも彼女たちの口からよく挙げられるアーティストもいくつかあります。
ブラジルのディスコ・パンク・バンド『CSS』。
イギリスのダンス・ユニット『Basement Jaxx』。
アメリカのロックバンド『Jellyfish』。
同じくアメリカのニューウェイブユニット『Tom Tom Club』。
その他にも有名どころとしてはゴリラズやジャミロクワイ、ブルーノマーズなどが挙げられています。
邦楽では、数少ないながらも岡村靖幸やcero、D.A.N.などを挙げていました。
ジャンルに共通点は無くとも、思わず体が動き出すグルーヴィーな音楽という点に関しては共通しているようです。
そんな音楽に由来した楽曲を武器に、世間の『カワイイ』に苦しむ全ての女性を解放するオンナバンド【CHAI】。
ここからは、メンバー1人1人のさらに詳しいプロフィールを見ていきましょう!