ガラスのハイヒールはどんな意味を持つ?
いつか見た 夢に見た
ガラスのハイヒール
出典: 女の子になりたい/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ・田中秀和(MONACA)
ガラスの靴はシンデレラが魔法できらびやかな格好に変身したときに身に着けたもの。
また、王子様がシンデレラを見つけるためのアイテムでもあります。
つまりガラスの靴はシンデレラにとって「日常が激変する」アイテムなのです。
「ガラスのハイヒールを夢に見る」というのは、突然違う自分に生まれ変わる願望だと解釈しました。
さて、一般的にガラスの「靴」といいますが、ここでは「ハイヒール」といっています。
この曲はあくまで「女の子に”なりたい”」人の歌。
つまり、「別の存在に変わる」という非日常的な願望を歌っているのです。
「靴」にしてしまうと日常的なイメージになり、「別の存在に変わる」感覚が薄れてしまいます。
一般的に女性の靴である「ハイヒール」は、男性にとっては「非日常的な変身アイテム」。
ボクにとっての非日常性を表現するために「ハイヒール」というワードを用いたのでしょう。
誰に「ナイショ」にしているの?
ナイショの気持ち ホントの気持ち
ちょっと話しちゃおう
ワンツースリー 魔法をかけて
新しいボクになりたいのです お願い!
出典: 女の子になりたい/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ・田中秀和(MONACA)
「新しい」自分になることは、「ナイショ」で「ホント」の気持ちなのです。
では、誰に「ナイショ」にしているのでしょう。
これは特定の人物ではなく、「世間の目」ではないでしょうか。
男性が女性の格好をしていると目立ちますし、冷たい言葉を投げかける人もいます。
しかし、誰にもナイショで新しい自分(=ここでは女の子)になれば、冷たい目で見られることもありません。
ナイショにしなければならないという事実からも、ボクの悩みが垣間見えます。
好きなことやものが世間に受け入れられないからこそ、ナイショにするしかないのです。
「可愛くなりたい」の真意とは?
憧れの存在になりたい
やっぱりボクも可愛くなりたいな
あの子みたく可愛くなりたいな
フリルドレスを召しませ
世界でひとりのシンデレラ
出典: 女の子になりたい/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ・田中秀和(MONACA)
「あの子みたく」ということは、憧れの存在がいるのかもしれません。
それは童話に出てくるヒロインだったり、芸能人だったり。
「可愛い」という言葉は非常に多様な意味で使われています。
この歌詞での「可愛くなりたい」は、「自分の憧れになりたい」という意味も含まれるのかもしれません。
「女の子になる」ことはなぜ怖いの?
ちっちゃなユウキとおっきなハジメテ
きっと怖くなって震えちゃうけど
女の子になりたい!
お願いいいですか?
可愛くなっていいですか?
出典: 女の子になりたい/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ・田中秀和(MONACA)
「女の子になりたい」に対して「怖い」といっていますが、なぜ怖いと感じるのでしょう。
先ほど考察した通り、男性にとって女の子になるというのは「別の存在になる」ことです。
いくら甘くて可愛らしいイメージを持っていても、大きく変化するというのは勇気が要ることなのでしょう。
ボクが女の子になりたい理由とは?
ボクのコンプレックスとは?
大人になれど下がらない
可笑しな声のトーンと
何しても 何しても
うまくいかない今日だ
出典: 女の子になりたい/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ・田中秀和(MONACA)
大人になっても声が高いままであることがボクのコンプレックスのようです。
声域の広さが人気のまふまふさん自身も、同じようなコンプレックスを持っていたのかもしれません。
コンプレックスが気になると、そのせいで何もかも上手くいかない気がしてしまいます。