時は無限のつながりで 終りを思いもしないね
手に届く宇宙は 限りなく 澄んで
君を包んでいた

出典: 想い出がいっぱい/作詞:阿木燿子 作曲:鈴木キサブロー

幼いころは誰でも自分の未来は輝いてみえました

いつまでも、この美しい日々が続くと信じていた幼い頃。

自分の手が届くような狭い世界では、誰かがきっと自分を抱きしめてくれる。

だから、澄み切った世界の中で傷つくことなく生きていくことができたのです。

悩みも迷いもなく、ただ真っ直ぐに空を見上げるように過ごしてきました。

大人の階段昇る 君はまだシンデレラさ
幸福は 誰かがきっと 運んでくれると 信じてるね
少女だったといつの日か 想う時がくるのさ

出典: 想い出がいっぱい/作詞:阿木燿子 作曲:鈴木キサブロー

大人への階段を一段ずつ昇っていく少女。

少女はいつか誰かが目の前に現れて自分を幸せにしてくれると思っています。

そう、王子様が現れるのを待っているのです。

まるでシンデレラのように

でも、いずれ現実を知ることになるのです。

王子様が現れるのは非現実な世界。

本当の意味で大人になったとき、王子様を待っていた自分の幼さに気づくのでしょう。

恋を夢見ること

懐かしい想い出になる

キラリ木曳れ陽のような 眩しい想い出がいっぱい
一人だけ横向く 記念写真だね
恋を夢見る頃

出典: 想い出がいっぱい/作詞:阿木燿子 作曲:鈴木キサブロー

まだ恋を知らなかった頃

記念写真に納まることすら嫌で横ばかり向いていたあの頃。

今、こうして想い出してみればキラキラとまぶしいくらいに輝いていました。

そして、これから経験するだろう恋の日々を想像していていろいろな夢を見ていた頃。

その時は悩んでばかりいたけれど、今となってはほとんどがたわいもないことでした。

ひとりで泣いたことも、みんなで泣いたことも。

ひとりで喜びをかみしめたことも、みんなで喜びを共有したことも。

全部、いい想い出です。

誰にでもある青春の香りが漂う甘い想い出でもあります。

ガラスの階段降りる ガラスの靴シンデレラさ
踊り場で足を止めて
時計の音 気にしている
少女だったと懐しく 振り向く日があるのさ

出典: 想い出がいっぱい/作詞:阿木燿子 作曲:鈴木キサブロー

少女は、シンデレラのように誰かが幸せをくれると信じていました。

でも魔法使いにもらった夢のような時間は、いずれ終わりが来るのです。

12時までの約束。

ここで、1番で歌われていた「大人の階段」はガラスの階段だったことがわかります。

もろく壊れそうなガラスの階段。

足元にはガラスの靴。

下りてしまえば終わってしまうのです。

あまりにも楽しかった時間を失いたくない。

階段の踊り場で立ち止まって時間を気にしてしまいます。

でも、降りなければいけないのです。

大人の世界へと歩みを進めるために・・・

大人の階段昇る 君はまだシンデレラさ
幸福は 誰かがきっと 運んでくれると 信じてるね
少女だったといつの日か 想う時がくるのさ
少女だったと懐しく 振り向く日があるのさ

出典: 想い出がいっぱい/作詞:阿木燿子 作曲:鈴木キサブロー

そして、懐かしく振り返る少女だった頃の想い出。

誰もが心の奥にしまい込んだ決して忘れられない大切な想い出なんです。

大人の世界にあこがれて、ちょっと背伸びをしてみたかった。

そんな気分の時って男性諸君にもありませんか?

女の子にはあります。

きっと、女の子ってそういう生き物なのかも。

多くの世代に聞いて欲しい名曲

息の長いヒット曲

【H2O/想い出がいっぱい】青春の名曲を歌詞解説!「君はまだシンデレラ」ってどういう意味?の画像

『想い出がいっぱい』は、リリースした直後から多くのアーティストにカヴァーされています。

CM曲に取り上げられることも、何度かありました。

カラオケで歌われることもあり、息の長いヒット曲となっています。

ずいぶん前に発表された楽曲ですが、今でも幅広い世代に知られている名曲です。

その歌詞の内容から中学校の音楽の教科書にも掲載されています。

合唱コンクールで選曲されることも多いようです。

やはり名曲は多くの人に支持されるんですね。

時代を越えて愛される楽曲

『想い出がいっぱい』は80年代の日本歌謡曲史に残る1曲です。

リリースされてから30年以上もたつ『想い出がいっぱい』。

今聞いてみても、心にすーっと入ってくるメロディが心地いい名曲です。

誰しも経験したことのある大人へと成長する多感な時期。

そんな青春の輝きを歌うこの楽曲には何とも言えない魅力があります。

きれいなメロディラインと爽やかな歌声

甘酸っぱい青春の1ページを思い起こさせますよね。

過ぎ去った青春の日々を懐かしく思う、既に大人になってしまった人。

今、青春真っ只中の若い人。

どちらの人にも、是非聞いて欲しい楽曲です。