聴いているとちょっと切なくなる「大きな古時計」
「大きな古時計」という曲は、聴いているとちょっと切なくなる曲ですよね。
特にラストのおじいさんが亡くなってしまうという部分は、私が幼いころに聴いた時も悲しい曲だなと思った記憶があります。
ですが、この「大きな古時計」はただ悲しいだけの曲ではないんです。
これから、まだあまり知られていないこの曲の裏話と歌詞に込められた意味についてご紹介していきます。
平井堅初のシングルオリコンチャート1位を獲得した曲
この「大きな古時計」という曲は、1962年にNHK「みんなのうた」で放送され国民から親しまれるようになりました。
その後、時を経て2002年に平井堅によりカバーされ再度多くの関心を集めました。
平井堅はこの曲で自身初めてのシングルオリコンチャート1位を獲得しました。
翌年2003年の選抜高等学校野球大会開会式の入場行進曲にも選ばれた日本を代表する楽曲です。
「大きな古時計」の裏話をリサーチ♪
じつはこの「大きな古時計」の成り立ちはあまり多くの人に知られていないんです。
ここでは、裏話としてのこの曲の成り立ちや、なぜ「大きな古時計」はここまで日本人の心に浸透したのか?その理由に迫っていきます。
「大きな古時計」は日本の歌ではなかった!
いきなり「えー!?」とびっくりされる方も多いかと思いますが実はこの「大きな古時計」はアメリカの曲なんです。
アメリカの作曲家ヘンリー・ワークがイギリスのホテルに宿泊した際に聞いた「古時計」のエピソードを元に書き上げた曲だったのです。
そのエピソードを紹介します。
ある兄弟の兄が生まれた日に大きな時計を購入しました。
この時計は常に正確な時間を刻んでいて多くの人に大切にされていました。
月日が流れ、弟が亡くなるとこの時計も少しずつ時間が狂い始めました。
そして、兄が亡くなると同時にこの時計の針も振り子も動かなくなりました。
このエピソードを膨らませて、あの名曲「大きな古時計」が世に誕生しました。
なぜこんなにも「大きな古時計」は日本人に愛されているの?
「大きな古時計」ってもはや日本で誕生したのではないか?と思うくらい認知度が高く、多くの人に愛されている曲ですよね。
なぜ、こんなにも人気があるのでしょうか?
個人的な意見ですが「日本人の物を大切にする心」が詰まっている曲だからではないかな?と思います。
百年という永い時をおじいさんと共に歩み、消えていく。
そんな儚さが人の心をグッと熱くさせ、その切ない余韻こそが長い間愛され続けてきた理由であると思います。
「大きな古時計」の歌詞を紹介
おじいさんの生まれた朝に買ってきた時計さ
おおきなのっぽの古時計
おじいさんの時計
百年 いつも動いていた
ご自慢の時計さ
おじいさんの 生まれた朝に
買ってきた時計さ
いまは もう動かない その時計
出典: https://twitter.com/kouhaku_wht_bot/status/791289978705682432
おじいさんの生まれた朝に買ってきた時計さ
という部分からも分かるように「おおきなのっぽの古時計」=「おじいさん」という図式が成り立ちます。
百年というスパンを人間の一生の時間に例え、いまはもう動かないその時計
という歌詞は、「今」おじいさんは既に亡くなっていることを表しています。