「シティボーイ」は上京ソングの象徴なのか?
今回は、なぜか日々モヤモヤしているあなたへ「シティボーイ」という楽曲をお届けします。
2003年「キリキリマイ」でメジャーデビューし、翌年誰もがご存知の名作「花」を生み出したORANGE RANGE。
ファンでなくとも、この時期にアルバムなどを聴いていた方は多いでしょう。
「シティボーイ」のキャッチーなイントロがなんとなく耳に残っていませんか?
この楽曲はただの上京ソングや、街への憧れを象徴した単純なものではないような気がします。
聴くアングルによっては、様々な捉え方ができてしまう楽曲なのです。
ORANGE RANGEというフィルターを通し、あえておちゃらけた風に制作したのかもしれません。
自分自身や周囲に対してなのか、あるいは世の中の風潮を揶揄しているようにも感じとれます。
とはいえORANGE RANGEですから、必ずや気分爽快にさせてくれることは間違いないでしょう。
大ヒットアルバム「musiQ」に収録
「シティボーイ」は、ORANGE RANGEのアルバムの中で最も売れた「musiQ」に収録されています。
他にも名作「花」や、ファンへ対し感謝の想いを込めた「SP Thanx」なども収録されているのです。
奔放自在のミクスチャーロックバンド、ORANGE RANGEならではの仕上がりになっています。
10数年経った今もなお色褪せない、多種多様な楽曲が詰まった「musiQ」も併せて聴いてみてください。
すぐさま気分が上昇する歌詞を余す所なく解釈!
「シティボーイ」はORANGE RANGEの最も得意とする、ノリがご機嫌でセクシーな楽曲になっています。
歌に入る前のイントロ部分は、おなじみの読解不可避な詞の繰り返しで始まるのです。
一見すると魔法や呪文のような言葉が連続し、「シティボーイ」のタイトルとの関連性は?と考えてしまいます。
あまりORANGE RANGEを聴いたことがない方は、一瞬戸惑ってしまうでしょう。
しかし歌詞を掘り下げていくと、都会への憧れを抱く若者だけが対象ではなさそうです。
自分や周りの人に当て嵌めたり、考えを巡らせながら「シティボーイ」の歌詞をチェックしてください。
それでは、「シティボーイ」の歌詞と意味を解釈していきましょう!
導入からのイントロ
魔法か呪文のような言葉...
パラぺぺロパパパリー
パラぺぺロパパパリー
パラぺぺロパパパリー
シティシティボーイ
シティシティボーイ
シティシティボーイ
出典: シティボーイ/作詞:ORANGE RANGE 作曲:ORANGE RANGE
ORANGE RANGEおなじみの、難解な詞から始まります。
この魔法か呪文のような言葉が、数回づつ繰り返されるのです。
「シティボーイ」をなぞらえた言葉は、なんとなく理解します。
冒頭3行については、やはり意味の為さない詞をうまく当て嵌めリズムに乗せたのでしょう。
聴いているこちらが楽曲の世界観へ、魔法にかかったようにスルスルと惹き込まれていく感覚に陥るのです。
街へと向かうクールガイ
ほら今日も街へ向かいます
ちょっとズレた勘違いヤロー
見てみろ街の視線はもう
そりゃもうお前のもんだろ
ギラついてんぜサングラスが
すがすがしそうな面
向かう先はドコですか
ディスコ ディスコ!? ララ let's go
出典: シティボーイ/作詞:ORANGE RANGE 作曲:ORANGE RANGE
イントロの歌詞では、どこかへ向かう有頂天な主人公が登場します。意気揚々と気分も上昇しているのでしょう。
流行りや周りとは少し温度差のあるルックスなのでしょうか。地元では有名な人物なのかもしれません。
夜な夜な、街へ繰り出している様子がうかがえます。
自分では相当イケていると、思い込んでいるのが瞬間で解釈することができるシーンです。
サングラスでギラつく欲望を、周囲に覚られないように顔つきを押し殺しているのでしょう。
周囲から見られていることをあえて自覚しながら、クールでさわやかな男性を演じているようです。
この歌詞ではORANGE RANGE独特の、虚無の世界観を比喩表現しているかもしれません。
「どうせディスコくらいしか行くところはないんだろ?」と、主人公に向けてあざ笑っているかのようです。