「ユリイカ」
9枚目
「ユリイカ」は両A面シングル「グッドバイ/ユリイカ」として2014年1月15日にリリースされた曲です。オリコンチャート週間2位を獲得しました。
映画「ジャッジ!」のエンディング曲としても採用されたのでご存の方もいるかもしれません。
「ユリイカ」は初回限定盤と通常盤の2バージョンで発売されました。
初回限定盤にはブックレット仕様の特殊なパッケージに限定DVDが付いてきました。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%83%E3%83%89%E3%83%90%E3%82%A4/%E3%83%A6%E3%83%AA%E3%82%A4%E3%82%AB
浮遊感あふれるエレクトロニックなサウンドで東京を歌う曲です。ファンならぜひとも購入しなければならないですね。
CDが売れないのでこうやって特典を付けて売上を伸ばすアイデアですね。
「ユリイカ」は2018年3月28日にリリースされるベストアルバム「魚図鑑」に収録されています。
それでは「ユリイカ」の世界を見ていきましょう。
「ユリイカ」の歌詞とコード
深掘り
いつも夕方の色
髪に馴染ませてた君を思い出した
ここは東京
空を食うようにびっしりビルが湧く街
君が言うような
淋しさは感じないけど
出典: ユリイカ/作詞:山口一郎 作曲:山口一郎
東京について歌う歌詞です。
登場人物は「君」と「僕」です。
「君」の髪が東京の夕方の色(夕陽の色)に染まっているのを思い出しました。「君」と「僕」との関係はどんな関係でしょうか。
思い出ということはこの2人はもう関係がないのかもしれません。
「ビルが湧く街」という表現ですが、これは東京をあまり好きではない表現ですよね。どちらかというと東京への嫌悪を感じます。
東京に住みながら東京への嫌な思いを抱いているのでしょうか。
東京への印象はよくないけど淋しさは感じないと歌います。しかし「君」は淋しさを感じています。
2人の東京への感じ方が違いますね。これが2人の関係にどう影響しているのか気になります。
思い出したここは東京
思い出した
ここは東京
それはそれで僕は生き急ぐな
出典: ユリイカ/作詞:山口一郎 作曲:山口一郎
東京という街を再認識している「僕」です。
「生き急ぐな」と「僕」は自分に向けて言っています。「生き急ぐ」とはどういう意味でしょうか。
急ぐとは自分のペースを守らないことです。ということは周りに左右されて生き方がぶれているということでしょうか。
「自分の価値観を大切にしてそれに従って生きろ!」という意味かもしれません。
何れにせよ、「生き急ぐ」ということはマイナスのイメージであることは間違いないようです。
いつ終わるかな 風が吹く度 生き急ぐ 生き急ぐ
いつ終わるかな 意味もないのに 生き急ぐ 生き急ぐ
いつ終わるかな 壁が立つ度 生き急ぐ 生き急ぐ
いつ終わるかな 意味もないのに 生き急ぐ 生き急ぐ
出典: ユリイカ/作詞:山口一郎 作曲:山口一郎
「生き急ぐ」ことが「いつ終わるかな」と歌っているのではないでしょうか。
東京へ住んでいる人たち全てへのメッセージかもしれません。
「生き急ぐ」ことは価値がないと言っているようですね。「生き急ぐ」ことは意味がないとも。
ここでは自分の価値観で生きられずに他人の価値観で生きていることを批判する歌詞ではないでしょうか。
人目ばかり気にしている人達への問いかけでもあると思います。
他人と比べることでしか幸せを感じることのできない人のことも歌っているのかもしれないですね。
「壁が立つ度」とは東京でビルが建てられる様子でしょう。
経済はどんどん発展してくのに人の心はどうなっているのかという問いでもあると思います。
なぜかドクダミと
それを刈る母の背中を思い出した
ここは東京
蔦が這うようにびっしり人が住む街
出典: ユリイカ/作詞:山口一郎 作曲:山口一郎
「ドクダミ」と「蔦」という2つの植物が出てきます。これは「実家」と「東京」の対比ですね。
「ドクダミ」=「実家」。「蔦」=「東京」。地方と東京の対比でもあります。
「東京」=「生き急ぐ」ですから「実家」=「地方」=「生き急がない」という図式ではないでしょうか。
こんなにも東京への不満を感じている「僕」ですが、「実家」へ帰らない理由があるのでしょうね。
君が言うような
淋しさは感じないけど
思い出した
ここは東京
それはそれで僕は生き急ぐな
出典: ユリイカ/作詞:山口一郎 作曲:山口一郎