KinKi Kids「ボクの背中には羽根がある」
2001年2月7日にリリースされた11thシングル
「ボクの背中には羽根がある」は、KinKi Kidsの11thシングルとして前作「夏の王様/もう君以外愛せない」から8か月ぶりにリリースされました。
オリコン週間ランキングでは、初登場で1位、2001年度の年間でも8位を獲得し、累計売上が90万枚を突破し大ヒットした楽曲です。
作詞を担当したのが、デビュー作「硝子の少年」や「Kissから始まるミステリー」「ジェットコースターロマンス」なども手掛けたヒットメーカーの松本隆です。
語り過ぎず、うめ過ぎない言葉のチョイスが深い世界観を表現していますよね。
そして、作曲を担当したのが小室哲哉と並ぶ作曲家として知られる織田哲郎です。ZARD「負けないで」DEEN「このまま君だけを奪い去りたい」などミリオンセラーを数々手掛けています。
こんな2人がそろったのですから、名曲じゃないはずがありません!!
民族楽器ケーナを使った演奏でより深い哀愁が漂い、更に楽曲とマッチしたもの悲しい歌声はKinKi Kidsの真骨頂といってもいいでしょう。
カップリングには、「いつも僕は恋するんだろう」が収録されていますよ。初回限定盤はなく、通常盤のみでのリリースとなりました。
5thアルバム「E album」にも収録
「ボクの背中には羽根がある」は2001年7月25日にリリースされた「E album」の2曲目にも収録されています。
リミックスされたアルバムバージョンとなっていますので、また違った雰囲気を楽しめますよ!
他には、「KinKi Single Selection Ⅱ」や「39」にも収録されています。
日本テレビ系ドラマ「向井荒太の動物日記~愛犬ロシナンテの災難~」の主題歌
DVD化にはなっていない名作
「ボクの背中には羽根がある」といえば、このドラマですよね!
2001年1月から日本テレビ系で放送された「向井荒太の動物日記~愛犬ロシナンテの災難~」。堂本剛が主演を務め、他にも元モーニング娘。の安倍なつみや北村総一郎などが出演していました。
ストーリーは、獣医学部の学生・向井荒太が保健所の殺処分寸前の成犬を引き取るところから始まり、学校生活の中でペットと人間との関係に苦悩しつつ成長していく物語です。
作品の中では、動物の死が何度か描かれており、辛い現実もきちんと描いています。しかし、やはりつらいシーンが多いからでしょうか、再放送はされているものの、DVD化などにはなっていないようです。
ドラマを見ながら主題歌を聴いていた当時は、「ずっと君と生きていくんだね」というフレーズは愛犬ロシナンテのことだと思っていました。
実際には、どういった意味があるのか、歌詞をみて新たに解釈してみたいと思います!
「ボクの背中には羽根がある」の歌詞情報
2人でいる幸せな時間
照れてるとき髪かきあげる
ボクの癖をからかうんだね
寂しい午後まばたきをして
ほらこんなに近くにいるよ
何かを言いかけて
海がおしゃべりをやめる
悩んで沈んだ日々も
そばにいればホッとした
出典: https://twitter.com/KinKi_bot_/status/739429176864690176
「ボクの背中には羽根がある」は大きく分けて2つの解釈があります。1つは、恋人同士の歌、そしてもう1つは親子の歌。
筆写は親子の歌というイメージを持ったので、そちらの解釈でご紹介します。
親子というのは、この曲に出てくる「君」が大好きだった妻との間に生まれた「子供」であり、「ボク」が「父親」という関係性です。
そして一番のポイントは、「妻がすでに亡くなっている」ということでしょう。
照れている時の癖をからかえるほど、2人の距離が近いことがわかります。
妻がいない寂しい午後。けれど、近くには君の忘れ形見の娘がいることに気付きます。
妻がいなくなった後、どう生きていけばいいか悩んだ時にも、目の前に娘がいるだけで少し安心できたということでしょう。
ずっと君と生きてくんだね
ボクの背中には羽根がある
どんな夢もかなう気がする
君を抱いて空も飛べる 嘘じゃないよ
今、「幸福」に触ったみたい
出典: https://twitter.com/KinKi_lyric/status/911867195549872128
これからもずっと2人で力を合わせて生きていくのだという当たり前が、とても素敵なことに感じられるフレーズですね。
君と側にいるだけで、無限の可能性を感じることが出来る、君はその力を持っているのだと歌います。
嘘だと思えるようなことも、君が側にいるなら現実に変えられるという強い決意がよみとれます。
そして僕にとっては「君」=「幸福」であり、ずっと一緒に居たい存在なのですね。