大人気バンド×大人気ユニット!奇跡のコラボ
キャッチーなメロディと唯一無二の演奏が多くの人の心を掴む大人気ロックバンド、GLAY。
ハイレベルな歌とハイレベルなダンスが魅力的なダンス&ボーカルグループ、EXILE。
一見すると接点のなさそうな両者が、なんと奇跡のコラボを果たしました。
それが今回紹介する楽曲、『SCREAM』です。
バンド演奏×ダンスという、これまでに見たことのない新しい音楽を魅せてくれます。
曲のタイトルは「叫び声をあげる」という意味の動詞。そして曲が表現するのはずばり「争いの続く世界」。
いつの時代も争いが絶えることはありません。そこで重要なのが、そんな悲しい世界の中での生き方。
人はいかにして希望を見出し、そしていかにして生きていくのか。
そんなことを考えながら、一緒に歌詞の世界を覗いてみましょう。
争いばかりの苦しい世界
痛みを抱えながらたどり着いた世界は
掴んだこの未来(さき)に 光が見えるなら
どうして…先を急ぐ事があるの?
天高く翳した 2つのこの腕は
痛みも知らずに来たわけもない
出典: SCREAM/作詞:SHUN,TAKURO 作曲:TAKURO
そもそも未来は、黙って待っていれば時間の流れとともに自然にやってくるものです。
しかしここでは、そんな未来を自分から掴みにいっています。
これはこの曲の主人公が自身の未来、将来に対して、何かしらの働きかけをしたということです。
そうして働きかけをしたからこそ「光」、つまり言い換えれば、希望やポジティブな未来像。
そこへの道筋が見えると、そう歌っているのです。
3行目では、そんな未来に希望を込めて高く手を伸ばしている姿も描かれています。
そんな風に希望が溢れているかのような主人公ですが、もちろん苦労もあったようです。
その苦労を表す言葉が、4行目に登場する「痛み」でしょう。
なす術のない自分
時代(とき)を越えて人は争いを繰り返す
繋いだ糸もすぐ切れてしまう
淀んだ世界苦しみを絶やさないように
時間(とき)だけが過ぎる…
出典: SCREAM/作詞:SHUN,TAKURO 作曲:TAKURO
1番のサビです。
2行目「繋いだ~」とは、冒頭の歌詞にも登場した希望を指しています。
争いの繰り返される世界では、せっかく抱いた希望もすぐに途絶えてしまう。
そんな、悲しい現実を突きつけてきます。
また3行目、「淀んだ~」とはまさに、人々が争い続ける世界のことを指している表現です。
争いが続くせいで苦しみや絶望に溢れ、明るさや希望がない状態を、この言葉で巧みに表しているのです。
自分の中の天使と悪魔
戻れないあの日には誰もが知っている
欲望ばかりが駆け巡り
2人の自分が傷つけ合っている
正義は時として悪魔になる
出典: SCREAM/作詞:SHUN,TAKURO 作曲:TAKURO
冒頭「戻れない~」が一体何を指しているのか。これは曲の最後に答えが登場します。
答え合わせは後半でするとして、それ以外の部分を見ていきましょう。
1行目~2行目は、争いがずっと続いている状況を表現しています。
そして3行目~4行目では、人間の内面でうごめく感情が描かれています。
自分が2人というのはもちろん比喩表現で、自分の内側に潜む感情の二面性を表現しているのです。
漫画やドラマで見たことがあるかもしれませんが、自分の中の天使と悪魔が争っているイメージです。
葛藤ともいえる、人の内側に潜む感情の二面性こそが、争いの根源だと歌っているのです。
自分を取り巻く希望と絶望
You barely made it, Now or never
誰かの翼が折れたあの日
I wanna be there. Make it better
俺たちはこの地にたどり着いたな
Someday you can take it
確かに鳴り出した新しい命のSCREAM
出典: SCREAM/作詞:SHUN,TAKURO 作曲:TAKURO
2行目、翼とは希望を表現しています。
それが折れた、ということは、ここでも誰かの未来につながる希望が絶たれたということ。
半面、7行目では新しい生命の誕生が感じられるフレーズが登場していますね。
産声を上げた新しい生命。それは紛れもなく、争いの多い世界にさす一筋の光、希望です。
ここでは誰かが絶望した時、誰かが幸せになる様子が表現されているのです。
これは決してマイナスの表現ではありません。
確かに世の中で絶望する人は消えないけれど、反面希望を得続ける人も消えない。
動き続けるこの世界において、争いばかりではない、ネガティブだけではないことの象徴なのです。