女性の方は別れの予感があるのでしょうか。そして、それを悲しんでいるように思えます。
男性はというと、口笛でブルースでも吹きながらかもしれません、ホテルから出て行ってしまったのです。
そして、「もう帰っては来ない」と涙を流す女性とは対照的ですね。
2番の歌詞解釈
裏町 スナック
酔えないお酒
行きずり 嘘つき 気まぐれ男
あてない 恋唄 流しのギター
出典: よこはま・たそがれ/作詞:山口洋子 作曲:平尾昌晃
男性がホテルを出て行ってから、しばらくして女性もホテルを出ます。
でも、家には帰らずに、ギターの流しがいるようなスナックがある裏町をさまよい歩いたのではないでしょうか。
歌詞の「嘘つき」や「気まぐれ男」は、ホテルで一緒に時を過ごした男性のことを言っているのでしょう。
まるで、昭和のテレビドラマのようですね。
そして、3番の歌詞で、女性の行動と結末がはっきりします。
3番の歌詞解釈
木枯らし 想い出 グレーのコート
あきらめ 水色 つめたい夜明け
海鳴り 燈台 一羽のかもめ
出典: よこはま・たそがれ/作詞:山口洋子 作曲:平尾昌晃
「つめたい夜明け」の歌詞から、女性は結局、家には戻らずスナックで飲み明かしたのでしょう。
もしかすると、想い出のあったホテルに行けば、グレーのコートを着ていたあの男性と逢えるかもしれないと思い、ホテルに戻ったのかもしれません。
しかし目の前には、燈台と一羽のかもめ。後は海鳴りが聞こえるだけ。あきらめるしか仕方ありません。
あの人は 行って行ってしまった
あの人は 行って行ってしまった
もうおしまいね
出典: よこはま・たそがれ/作詞:山口洋子 作曲:平尾昌晃
「もうおしまいね」これが結果です。
女性にとって、男性と一緒だった「たそがれ」から、一人で過ごした「明け方」までのドラマはこれで終わりです。
なんとも物悲しい内容だったのですね。
ただ、「たそがれ」と「よこはま」は雰囲気がピッタリと合っているしている気がします。
歌詞は男女の深い関係を歌ったものでしたが、いやらしく聞こえない曲になっているのは、五木ひろしが爽やかなイメージを持っているからでしょうか。
「よこはま・たそがれ」の作詞
山口洋子
第13回日本レコード大賞・歌唱賞
第2回日本歌謡大賞・放送音楽賞
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/よこはま・たそがれ
山口洋子は五木ひろしの歌の上手さに注目していたようで、数多くの詞を提供していました。
しかし。それだけではなく、“いいツキを拾う”という語呂の良さから、「五木ひろし」と改名を促したのも山口洋子だったといいます。
山口洋子が銀座の有名クラブ『姫』のママであったことから、人を見る目があったのかもしれません。
山口洋子がいなかったら、今の「五木ひろし」は演歌歌手としてこの世に名前が出なかったかもしれませんね。
「よこはま・たそがれ」の作曲
平尾昌晃
「よこはま・たそがれ」を作曲した人として、「平尾昌晃」も紹介しておきたいと思います。
惜しくも2017年にこの世を去りましたが、若い頃はロカビリーとして爆発的な人気を博しました。
山口洋子との作詞・作曲コンビは「ゴールデンコンビ」として数々のヒット曲を世に出しました。
「よこはま・たそがれ」もそんな中の1曲だったのです。
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