ツマラナイこだわり捨てたなら
新しい未来が
醒めたビルの隙間駆け抜けて
出典: ZEROからハジメテ/作詞:倉木麻衣 作曲:Erik Lidbom・Jon Hallgren・youth case
度々出てくるカタカナが目につきます。
無機質な印象を与えるこれらのカタカナは、全て漠然とした中身を伴わない物事に対して付けられているように見えます。
つまり「つまらない」が指すものとは決してしてはいけない行動やネガティブなものではありません。
する意味のないことなのでしょう。
思い出すのは『愛の反対は憎しみではなく無関心である。』というマザー・テレサの残した言葉。
関心がなく心が空っぽの状態に陥っているのかもしれません。
価値のないこと
例えば仕事。
する必要があるのかと疑いたくなる中身のない朝礼や大声での挨拶の規則などが時折話題になっています。
それでもそれがルールだから、うちでは昔からやってきた習わしだからという理由で片付けられていることも。
毎日のルーティーンでも「なぜかこれをしないと落ち着いて夜寝られない」という行動がある人もいるかもしれません。
捨てることで失うものがあれば話は別。
しかし意味がないまま「続ける」ことは何も得られないということになりかねないのです。
「音」が目を覚ます
それまで短調だったのが、カウントダウンを封切に長調に変貌を遂げます。
リズムにおいても2拍が主体の冒頭のビートに対して4拍の均等なリズムに切り替わります。
同じ大きさのビートなのに停滞を感じさせないのは、低音がメロディーのように音階をもとに作られているためです。
まるで一歩ずつ前へ大地を踏みしめて進んでいるかのようです。
はじめる
スタートはみんな白紙から
3.2.1…
ZEROからハジメテ いつかは
Stand Hard Day
誰より 強くなって
世界が変わって 見えてくるから
Get Up
ZEROからハジメテ そこから
立ち上がれるよ
1000のストーリーズ Congratulations
出典: ZEROからハジメテ/作詞:倉木麻衣 作曲:Erik Lidbom・Jon Hallgren・youth case
サビに移りタイトルが歌詞に登場します。
繰り返し歌詞に出てくることで何度も大丈夫だよ、と励ましています。
白紙の状態からスタートするのはみんな一緒。
だからためらわずに不必要なことを捨てて、新しく始めることを怖がらなくてもいいんだよ。
まるで、こうして教えてくれるかのようです。
続ければまさに「塵も積もれば山となる」。
山の上から見る景色は違い、価値観や視点も変わるでしょう。
世界が変わると今までいた自分の居場所も小さく映るはずです。
「ZERO」は経験の始まり
始めてよかった、始めなければよかった。
どちらに転んでも「なぜそう思うのか」を考えてみる。
すると漠然とした冒頭の不安ではなくはっきりとした根拠が生まれ、経験の一部として糧になっていくでしょう。
失敗が怖いという感情は始めることへの懸念になります。
「ZERO」という言葉がポジティブな意味で使われておりやる気の後押しになっているのです。
最後の行がコナンの1000話放送を示しているのは紛れもありません。
コナンもゼロから有名な国民的アニメとなったきっかけは最初に一歩踏み出したからに他ならないのです。
自分は他人ではない
So, so what イマ しか出来ない
あぁゆうの マネ だけしてみても
everything everyone
出典: ZEROからハジメテ/作詞:倉木麻衣 作曲:Erik Lidbom・Jon Hallgren・youth case
再び2拍のゆっくりとしたビートに入り、少しためらう様子を見せます。
名探偵コナンのように1000まで物事を続けることは大変です。
さらにただ形だけ誰かの真似をして続けたとしても成功するとは限りません。
誰かのコピーは「ゼロから始める」ことではないのです。
また、自分の良い面だけを見せて有名になったり周りから認められたりするのは難しいことです。
どこかでボロが出てしまうこともあるでしょう。