2018年4月にリリースされたシングル

どんな風に立ち直ったのか

アリアナ・グランデ【No Tears Left to Cry】歌詞を和訳&解釈!立ち直りの強さに感動の画像

この曲を語るうえでは、2017年5月22日に起きた自爆テロ事件に触れざるを得ません。

アリアナ・グランデのイギリス・マンチェスター公演で、この悲しい事件は起こってしまいました。

テロ事件後、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を患っていたと告白しているアリアナ。

彼女の精神状態を心配するファンも多かったことでしょう。

『No Tears Left to Cry』は「もう泣くための涙は残っていない」という意味です。

一体、どんな心境が明かされるのでしょうか。歌詞和訳して解説しました。

MVをチェック!

まるで重力が無いように歩き回る

まるで映画のように高層ビルの合間を抜けていくショット。

夜空にタイトルが浮かんでいます。

カメラがあるビルの窓から中へ入っていくと、そこにはアリアナが一人で佇んでいました。

窓手にもたれかかり外を眺めていましたが、おもむろに壁を歩き出します。

何の苦も無く、まるで壁や天井が地面になったかのように歩き続けるアリアナ。

一周したところで壁は不意に壊れて、彼女はその中へと落ちてしまいました。

そこは小さな電飾のついたネットで壁面が覆われている不思議な空間。

ネットに囚われたアリアナは身動きができない状態です。

小さな光が沢山灯った通路はとても幻想的ですね。

次のショットでは、高層ビルから突き出た階段に捕まっているアリアナの姿が。

まるで曲芸のようにぶら下がったりもして、視覚効果だとわかっていてもハラハラしてしまいます。

この一連のまるで重力が無いかのような表現は、「立ち直って、地に足がついた自分を表現した」とアリアナは語っています。

ビルの屋上から飛び降りるが…

さらにビルの屋上のようなところで傘を持ってダンスするアリアナ。

傘は強風で飛ばされてしまいますが、彼女は気にしません。

屋上の側面には同じく傘を持って踊るダンサー達が。

だまし絵のようにどこが地面なのか分からなくなってきますね。

ひとしきり踊った後、アリアナは屋上から背中を向けて落ちてゆきます。

その表情とても落ち着いており、高所からダイブする時の顔には見えません。

そのまま地面に到達してしまうのかと思われましたが、先ほどの階段にショットが切り替わったので、おそらく無事だったのでしょう。

その次にはアリアナの顔が万華鏡のようにたくさん映っているシーンが登場しました。

歌詞と合わせて観ると口の部分がアップになっているのにはきちんと意味があるということがわかります。

アイシャドウとリップの色が揃えてあり、キラキラしているのが綺麗ですね。

最後に映る蜂に注目

最後にもメッセージが隠れていた

天井が床であるかのように座り、自分の顔を仮面のように外すアリアナ。

そこにはいくつもの顔が置かれてあり、まるで生きているかのように歌っています。

これはおそらく彼女がリリースする曲を表しているのではないでしょうか。

その時のリアルな感情が込められている曲たちは、自分自身の分身のような存在だと思っているのかもしれません。

最後に川辺で犬とキャッチボールするシーンでこのMVは終わります。

普通に座っているかに思えましたが、やはり彼女が座っているのは壁面のようになっている川辺。

もはやどこが本当地面なのか分からなくなるような映像でした。

ラストシーンで一匹の虫が飛んでいるのに気がつきましたか?

この虫はイギリス・マンチェスターで起こったテロ事件のシンボルである蜂なのです。

アリアナの真摯な気持ちが込められた内容のMVでしたが、歌詞はどうでしょうか。

次からは歌詞について解説していきます。

歌詞を解説!

いつも気持ちに正直になりたい

Right now, I'm in a state of mind
I wanna be in like all the time
Ain't got no tears left to cry

出典: No Tears Left to Cry/作詞:Grande・Martin・Kotecha・Salmanzadeh 作曲:Grande・Martin・Kotecha・Salmanzadeh

“たった今私は自分の気持ちを明かす

私はいつもそうありたい

泣くためのの涙ははもう残っていない”

 

自分の気持ちを正直に明かしていきたいと告げています。

この曲の歌詞で今の心境を話しているというわけですね。

タイトルにもなっている『No Tears Left to Cry』というフレーズが早くも登場しました。

もう涙が残ってないと思うくらい泣いたのでしょう。

「もう涙も枯れ果てた」ほど悲しんだというのが伝わります。