流線形80’s
収録曲
SideA
01. ロッヂで待つクリスマス
02. 埠頭を渡る風
03. 真冬のサーファー
04. 静かなまぼろし
05. 魔法のくすり
出典: https://www.amazon.co.jp/%E6%B5%81%E7%B7%9A%E5%BD%A280-%E6%9D%BE%E4%BB%BB%E8%B0%B7%E7%94%B1%E5%AE%9F/dp/B00005GME8/ref=sr_1_1?s=music&ie=UTF8&qid=1509331673&sr=1-1&keywords=%E6%B5%81%E7%B7%9A%E5%BD%A280%E2%80%99s
SideB
06. キャサリン
07. Corvett 1954
08. 入り江の午後3時
09. かんらん車
10. 12階のこいびと
出典: https://www.amazon.co.jp/%E6%B5%81%E7%B7%9A%E5%BD%A280-%E6%9D%BE%E4%BB%BB%E8%B0%B7%E7%94%B1%E5%AE%9F/dp/B00005GME8/ref=sr_1_1?s=music&ie=UTF8&qid=1509331673&sr=1-1&keywords=%E6%B5%81%E7%B7%9A%E5%BD%A280%E2%80%99s
夏を思わせる爽やかな楽曲が揃う中、筆者の注目は「魔法のくすり」。
アップテンポなナンバーに、旦那様・松任谷正隆さんのアレンジが光ります。
歌詞
青いとばりが 道の果てに続いてる 悲しい夜は 私をとなりに乗せて
街の灯りは 遠くなびく ほうき星 何もいわずに 私のそばにいて
出典: http://j-lyric.net/artist/a000c13/l005ac2.html
「とばり」とは本来カーテンのようなものの名称。
しかしここでは「夜のとばり」なんて使うように、だんだんと空が夜の紺の色に変わっていく様を描写しているのです。
夜になりかける時間、車を走らせ町から離れ、寄り添う男女が浮かびます。
埠頭を渡る 風を見たのは いつか二人が ただの友達だった日ね
今のあなたは ひとり傷つき 忘れた景色 探しに ここへ来たの
出典: http://j-lyric.net/artist/a000c13/l005ac2.html
この歌詞の中で歌われる男女は、もともとは友達だった様子。
仲の良かった二人は、よく二人で埠頭へドライブに訪れたのでしょう。
月日が経ち、彼と彼女の関係は変わっていきました。
彼は、何かに傷付いたりセンチメンタルな気持ちになると埠頭へと車を走らせるようです。
もうそれ以上 もうそれ以上 やさしくなんて しなくていいのよ
いつでも強がる姿 うそになる
出典: http://j-lyric.net/artist/a000c13/l005ac2.html
長い付き合いの自分にまで、優しくしなくていいよ、と彼女は歌います。
しかし問題のセンテンス、「いつでも強がって」いるのはどちらのことなのでしょうか?
そこで筆者は想像します。
この男女はかつての恋人同士、しかし二人は何かの理由で別れてしまった。
しかしかつては友達同士で、しかも恋人でもあったからこそ、お互いに今でも心を許し合える存在だから、本当に辛くなったとき、密かに会っている。
そんな関係なのではないでしょうか?
だとしたら、優しくされて辛くなるのは彼女のほうで、いつも強がっているのは彼女のほうかもしれません。
本当は気持ちが経ち切れていないから、彼への恋心が復活してしまいそうになるから、優しくなんてしないで。
そう歌っているのではないでしょうか。
セメント積んだ 倉庫のかげで ひざをかかえる あなたは急に幼い
だから短い キスをあげるよ それは失くした 写真にするみたいに
出典: http://j-lyric.net/artist/a000c13/l005ac2.html
悩むとき、悲しむとき、彼は心を許した彼女の前で急に幼くなったように、甘えてきます。
「どうせ俺なんて」とか、慰めてもらう気満々の弱音を吐くのかもしれません。
そんな彼に彼女は、頬にキスをしたのです。
昔の思い出を愛おしむような、そんなキスです。