主人公はだいぶ心にダメージを負っているようです。
ダメージの原因はその前の歌詞部分に答えがありました。
きみなんかより幸せでいてきみを苦しめたい
出典: ミドリ/作詞:雫 作曲:雫
一見すると相手に対する気持ちのように描かれています。
しかしここは主人公のことを表していたのではないでしょうか。
相手が幸福そうにしているのを、客観的に見ている主人公。
それがたまらなく悔しく、羨ましいのです。
「私もあんな風に心の底から楽しそうに笑っていたい。」
そのような彼女の気持ちが伝わってくるようです。
でもそれが叶わないから嫉妬してしまう。
この部分には、彼女が思う相手への気持ちが詰め込まれているようでした。
サビの部分の歌詞から伝わる主人公の気持ち
主人公が自分磨きをしている理由
なんのために私が今可愛くなったのか知ってよ
永遠に私がきみを許せないことも察知している
走る妄想 イヱ
出典: ミドリ/作詞:雫 作曲:雫
主人公は自分の魅力を上げるために努力をしているようです。
ここでは主人公がなぜ努力をしているのかを問いかけています。
その答えは今までの歌詞から読み解くことができるのです。
努力をする理由。それは憧れのあの子に少しでも近づくためではないでしょうか。
天邪鬼な彼女は嫌っているようで、本当は憧れていました。
そして憧れのあの子は可愛く、周りからもチヤホヤされています。
自分も可愛くなってみんなに認められたい。
その一心で努力をしているようです。
努力することができるのはすごいこと
主人公は、大きな向上心を持っていることを読み解くことができます。
嫉妬と憧れの感情が混じった気持ちでは、相手を貶すことで自分を保とうとする人も多いでしょう。
そして私とあの子は格が違うと自分で自分を蔑んでしまいます。
しかし主人公は違うのです。
決して直接相手を貶して落ち込むのではなく、足りないのは自分の努力だと思っています。
ネガティブになってしまいやすい感情のはずが、彼女はある意味ポジティブに捉えているのです。
努力をすればあの子に近づける。もっと可愛くなってあの子を見返したい。
主人公のひたむきな向上心と真っ直ぐな努力がこの部分からは透けてみえるのです。
強い嫉妬心
頭の中では毎日
きみを線路に置いて電車を待ちます
出典: ミドリ/作詞:雫 作曲:雫
歌詞からは相手に対する強い嫉妬心を感じます。
その子のことをだいぶ意識しているのでしょう。
その子が何をしても、鼻についてしまう。何を喋っても気になってしまう。
興味が無い人にはそこまで固執して反応を示すことはありません。
主人公は、相手に興味を惹かれるからこそ意識してしまっているのではないでしょうか。
気にしたくはないのに気になってしまう。
それほどまでにその子は人間として魅力があり、周りにも影響を与えられる力も兼ね備えているのです。
まさに完璧な人間。
主人公は自分が完璧ではないと思っているからこそ、より顕著にその子の完璧さが際立ってみえてしまうのです 。
それゆえに意識してしまう。その子の魅力を1番理解しているのは実は主人公なのかも知れません。
努力の糧になるのは不本意ながらも相手の存在
ああ その勝手な言葉が私の海底に積もる
出典: ミドリ/作詞:雫 作曲:雫
相手が主人公に浴びせる言葉。
それが主人公の心の奥底に少しずつ少しずつ溜まっていきます。
そして、それが悔しいけれど自分の努力をするエネルギーになっているのではないでしょうか。
相手が発した何気ない言葉。
それが主人公の心を奮い立たせます。
「この子には負けたくない」「こんなことを言われたなら黙っていられない」。
相手を見返してやりたいという気持ちが主人公の大きな行動力になっているのです。
認めたくはないけれど認めざるを負えない。
主人公の葛藤にも近い、努力する糧の理由がこの歌詞からは伝わってくるのです。