多くは語らないことにしよう
どうせ今日が二人 最後だしね
僕等は悪いことをした
確かに悪いことをした
僕等は欲求のままあの娘を傷つけることにした
出典: 君との事/作詞:宮崎朝子 作曲:宮崎朝子
2番のAメロでは、主人公がレイラに恋愛感情を持っていただけではなく、二人が関係を持ってしまっていたことがわかります。
また主人公に恋人がいることを、レイラも知っていた上で関係を持ったことも伝わります。
この部分の冒頭の2行からは、二人がしてしまったことの罪悪感と、離れてしまうことの寂しさが入り混じった感情を感じることができます。
最低なことだけど、人間は過ちを犯すもの。
自分たちが悪いとわかっていても、切ないものですね。
君とのことは誰にも 死ぬまで言わないつもりだから
僕等 これで
出典: 君との事/作詞:宮崎朝子 作曲:宮崎朝子
2番Bメロの歌詞です。これはきっと主人公が出発するときに言った言葉でしょう。
二人の関係は完全になかったことにされるのでしょう。
「僕等 これで」という言葉から今日が最後だという悲しさが伝わってきます。
1番サビ前の「だけど だけど」にしてもそうですが、ここの言葉の選び方が秀逸。
短い言葉に複雑な感情が詰め込まれています。
主人公の心の弱さを表現
ばいばいレイラ 二人を責めない人はきっといない
ばいばいレイラ 臆病者の僕は君を愛せない
出典: 君との事/作詞:宮崎朝子 作曲:宮崎朝子
2番のサビからは、本当は待たせている恋人よりレイラを好きな気持ちが大きいことを感じられます。
でも主人公は罪悪感から、自分の気持ちに嘘をついたことも伝わってきます。
主人公の心の弱さと、それを悔いている様子を絶妙に表現していますね。
僕が全部悪いの分かってる
君はひとつも悪くはないさ だけど
君に言った言葉に嘘はない
だけどあの子のことは裏切れないよ
出典: 君との事/作詞:宮崎朝子 作曲:宮崎朝子
Cメロ部分のこの歌詞。
恋人がいることがわかっていて浮気をしてしまったレイラにももちろん非がありますが、主人公は「僕が全部悪い」とレイラを庇おうとしています。
レイラを傷つけたくない、だけど恋人のことも傷つけたくない。
主人公の優柔不断とも取れる、優しすぎる性格が伝わってきます。
言葉の繰り返しで想いの強さを表現
ばいばいレイラ 君とのことは一生
忘れない
ばいばいレイラ 君とのことは一生
忘れられないよ
出典: 君との事/作詞:宮崎朝子 作曲:宮崎朝子
最後のサビ前半のこの部分では、「忘れない」を「忘れられない」と言い直しています。
このことからは、主人公のレイラに対する想いの強さが伝わってきますね。
そして主人公が恋人の元へ戻った後も、心に突っかかりが残ってしまうことを予感させます。
ばいばいレイラ もうきっと君と僕は会えないね
ばいばいレイラ 分かってる君と僕はさよならさ
もう会えないね
出典: 君との事/作詞:宮崎朝子 作曲:宮崎朝子
最後のサビの後半部分です。
「会えないね」と2回繰り返しているのは、本当はまた会えるといって欲しい気持ちの表れでしょうか。
繰り返すと切なさが増していく、言葉の不思議な感覚を味わうことができます。
せめてもの救い
ばいばいレイラ どうか元気でね
出典: 君との事/作詞:宮崎朝子 作曲:宮崎朝子
曲を締めくくるこの一言に「二人の関係は許されるものではないけど、決して悪いものではなかった」という、一見矛盾しているような感情が詰め込まれています。
浮気は悪いことかもしれないけど、人を愛するということは尊いものです。
レイラと主人公がお互いの幸せを願いつつ離れられたなら、それがせめてもの救いではないでしょうか。