人生のようなもの

期待しないで生きる

何かがありそで たぶんない
そのうちあるから風まかせ

出典: 7th Ave./作詞:奥田民生,手島いさむ 作曲:奥田民生,手島いさむ

地図に印を付けた地点へ向かっている途中でしょうか。

ワクワクしている気持ちとは裏腹に、意外にも本心では何も起こらないだろうと半分諦めてもいるようですね。

なにせ目的地は当日に何となくの気分で決めた場所。

「絶対に面白い事が起こるぞー!」と意気込んで乗り込むのも、おかしな話ではありますね。

それでも実は心の隅っこの方で期待しているこの感じ。

大人の余裕を感じさせられるようでもあり、同時に子供のような無邪気さを感じてしまう部分でもあります。

こんな風に期待しすぎないように生きれば不要な肩透かしを食らう心配もありませんしね。

積み重ねていく

なりゆきのはじまりさ
何か起きたらできあがり

出典: 7th Ave./作詞:奥田民生,手島いさむ 作曲:奥田民生,手島いさむ

この辺りからいよいよ旅が本格的に始まったという様な雰囲気がありますね。

しかし、この歌詞の中に何度も登場している「何か起きて欲しい」という想いは常に持っているようです。

あまり期待していないからといって全く期待していない訳でもない。

むしろハプニング的な事件が起こって初めて旅が完結するとでも言わんばかりですね。

この部分はやはり「相席食堂」経由で曲が作られたという経緯が深く関係しているのでしょう。

ロケ先で面白い事がなにも出来ず、撮れ高があるのか不安でどうしようもない気持ち。

そんなリアルな経験を実際に体験した事のある2人だからこそ、このような歌詞表現が飛び出して来たのではないかと思います。

言わずもがな、ユニコーンの2人はお笑い芸人でもなくタレントでもありません。

そもそもテレビ用に面白い事を言ったり行動したりする習慣がないのですから。

2人のロケはきっと不安でいっぱいだった事でしょう。

それでも最終的にロケ内容が千鳥にウケ、一般の視聴者も一緒に楽しむ事が出来ました。

それは一重に思わぬハプニングがあったからこそなのです。

相席食堂のロケ中に起きた「何か」の代表的な出来事が手島いさむの帽子の7でした。

【7th Ave.】の作曲者である2人はこの出来事に自分たちが救われたという事をよく理解しているのでしょうね。

実際の旅と番組ロケでの経験が混ざり合っていて非常に面白い一節です。

大人の旅

転々と

知らない路線の 知らない道路を
知らない名前の 知らない町へ

出典: 7th Ave./作詞:奥田民生,手島いさむ 作曲:奥田民生,手島いさむ

旅の足はどんどん進みます。

怖気づく事なく前を見る主人公。

何を見て、何を感じるのでしょうか?

移動するだけでも未知の体験だらけの旅ですから、写真を撮りながら歩くだけでも楽しそうですね。

今日だけで幾つの知らないものに触れる事が出来たのか。

この日の出来事が主人公の人生のアルバムを彩る大切な1ページになれば良いですね。

心の余裕

何にもないのがまた渋い
そのうち行くから鉢合わせ
運まかせ 風まかせ

出典: 7th Ave./作詞:奥田民生,手島いさむ 作曲:奥田民生,手島いさむ

旅の物語はここで終わりのようです。

歌詞も最後の章まで来ましたが、もしかすると何も起こらなかったのでしょうか?

少し残念ですね。

しかし旅自体は文句なく満足のいくものになったようです。

旅行が終わる頃に、ふとまたいつか訪れたいと思うという事はそこが良い場所で良い思い出を作る事が出来たという事です。

主人公はきっとしばらくここを訪れる事はないでしょう。

それでも数年後にでも思い出した時に、必ず再びこの場所に足を運びます。

そして今回果たせなかった面白いハプニングと出会うべくリベンジを果たすのです。

ここで使われている「鉢合わせ」とはそういう意味の表現だと思われます。

悔しい気持ちのままでは終われないのでしょうね!

最後に

ユニコーン【7th Ave.】歌詞の意味を徹底解釈!何が始まるのか?住み慣れたエリアを飛び出す訳とはの画像

如何だったでしょうか?

一切の計画なしで始まった行き当たりばったりの弾丸旅。

主人公は心の隅っこで何か面白い事が起きないものかと終始願っていましたが、それは叶わぬまま旅は終わってしまいました。

それでもこの場所を行き先に選んだ事を後悔している様子がないところに心の余裕を感じましたね。

記事タイトルにある「何が起こるのか?」の答えは正に、想像だにしなかったハプニングとの出会いの事でした。

歌詞を見る限りではですが、悔しくも今回は何も起こらなかったのかも知れません。

けれども主人公はリベンジを誓っていますから、次回の旅に期待したいですね!

そして「住み慣れたエリアを飛び出す理由」は旅先でしか味わうことの出来ない醍醐味を最大限に楽しむ為でした。

現地の人との出会いや未知との遭遇、食べた事のない郷土料理など。

いつも行動している範囲の中では決して体験する事の出来ない事ばかりです。

主人公は刺激を求める旅人気質ですから、時折こうして体が疼いては当て所もない旅をしているのかも知れませんね。

皆さんもたまにはこんな無計画で無謀な旅に出てみては如何でしょうか?

最後になりましたが、旅に関する他曲の考察記事リンクを掲載させて頂きます。

よろしければそちらも併せてご覧下さい。