コール&レスポンスが選手たちの雄姿を彩る
そしてイントロを飾るのはスポーティなイメージのギターフレーズ。
やはりバスケをイメージしたものだということが、この部分からもしっかり垣間見えますね。
それに呼応するコーラスはまるで観客の声を収めているかのよう。
会場では実際にコール&レスポンスが起きたりしているのでしょうか。
コール&レスポンスはライブにしても一番会場の一体感を覚える瞬間ですよね。
楽曲の冒頭にそれを持ってくる辺りにも、盛り上がる会場の雰囲気とシンクロさせようとするメンバーのセンスを感じさせます。
そしてそんな楽曲の熱に合わせるかのように繰り広げられるのは、試合中の模様を捉えた映像の数々。
繰り返し映されるスーパープレイ、感情をむき出しにして雄叫びを上げる選手など、胸を熱くさせる展開がひしひしと訴えかけてきます。
スリリングな音像が選手たちの想いを彩るメロ部分
ボーカルとラップの緩急が選手たちのプレイを体現
AメロはIKEの熱気をまとったボーカルと、UZのスタイリッシュなラップが交錯するスリリングな音像。
ラップ部分のスピード感も、落ち着いた歌い出しがあってこそのもの。
緩急がこの心地良さを生み出している…そんな感覚を覚えます。
まるで選手たちの熱気に満ちた想いとスタイリッシュに繰り広げられるプレイを体現しているかのようですね。
モノクロタッチのBメロは練習を重ねた日々への想い?
そして一瞬の静寂を見せるBメロでは映像もモノクロタッチに。
熱い想いの中には、どこか切なさを感じさせる憂いがあるものですよね。
選手たちで言えば、結果を残すために懸命に練習してきた日々への想いといったところでしょうか。
そう言われるとIKEの歌唱部分にもそれを彷彿とさせる歌詞が描かれていましたね。
日々は声を切り裂いた
勝ちに向かう足音
すり減った靴がモノを言う
高いゴール目指して
出典: B-THE ONE/作詞:MOMIKEN 作曲:UZ
勝利を求めて、日々練習に励む選手たち。
すり減った靴はどれだけの練習を重ねて来たかを物語ります。
本番で発揮できるのは練習してきたことだけ。
勝負は時の運とは言っても、やはりどれだけのものを積み重ねて来たかということが分かれ目になるということでしょう。
これはスポーツに限らず、何か頑張っていることがある全ての人に励みになるような内容ではないでしょうか。
そこから荒げた声で歌われるIKEのボーカルに楽曲も一気に加速していきます!
言葉を使わずに熱狂を表現
サビで聴かせるそれはまさに「熱狂の爆発」といった感じ。
声高に歌われるメロディに歌詞はありません。
最高に熱狂する瞬間というのは、言葉ではとても表せない感覚です。
ここでSPYAIRが表現しているのは、まさに言葉ではなく音楽の力を持ってして表現できる熱狂なのではないでしょうか。
映像と音楽のシンクロでまた新たな魅力が引き出される
最高潮に達した音像と交錯するのは、引き続いて繰り返されるスーパープレイの数々、声援を送るファンたちの姿。
音楽にしてもバスケにしても、それぞれにしかない魅力や熱を持っているもの。
それぞれの魅力が映像としてシンクロすることでまた新たな魅力が引き出されている。
そんな得も言われぬかっこよさを感じさせてくれるMVとなっていました。
アーティストとアスリートは似ている
今回はSPYAIRの「B-THE ONE」のMVを紹介、その魅力を余すところなく語らせていただきました。
選手や観客たちの想いやスーパープレイのかっこよさ。
そしてその魅力を後押しせんとするSPYAIRの想い。
様々な要素が重なり合って、十二分の魅力を発揮する作品へと昇華されていました。
思えば人前で表現するために己を高めていくという点で、アーティストとアスリートはすごく似ているようにも思えます。
きっとその想いを理解できる部分が大きいからこそ、SPYAIRも今回のような楽曲を作り得たのでしょうね。
音楽はあらゆる業界を後押しする支えになっている。
「B-THE ONE」はそんな音楽の可能性を感じさせられる1曲でもあります。