楽曲について
「Winding Road」はSPYAIRのアルバム「MILLION」に収録されている楽曲です。
2013年8月7日に発売されたアルバムは彼らにとって通算3枚目のリリースとなります。
デビューから約3年を経て発売されたものですが、この楽曲はメジャーデビュー以前に作られたものです。
Winding Road [4:41]
インディーズ時代に作られた楽曲で、本作に収録されるまではずっとCDに未収録だった楽曲。音源化されるのは今作が初である。
未発表曲であったが、ライブではリリース前も何度か演奏されていた。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/MILLION_(SPYAIRのアルバム)
長らくCD化されていなかったため、ファン待望のリリースといえるでしょう。
タイトルを和訳すると、曲がりくねった道。という意味になります。
どんな意味が込められているのでしょうか。歌詞を紐解いていきましょう。
君を思う
雨上がりの空
昨日までの雨は 扉を開けたら消えていたんだ
「今行くよ」ってメールを打って 見上げた空に目を薄めた
スピード上げてく車の中 そういえば、あの日もこんな晴れだった
初めて一緒に歩いた日 君をずっと見ていた
出典: Winding Road /作詞:MOMIKEN 作曲:UZ
雨が上がりの晴れやかな空が目の前に広がっている。
そんな、どこか希望を感じる光景から歌は始まります。
出発の連絡をして、車を走らせる主人公。向かう先は君の待つ場所です。
君は主人公にとって大切でかけがえのない人、恋人のような存在なのでしょう。
澄んだ空を見上げた主人公の脳裏に、懐かしい景色がよみがえります。
まだ出会って間もない頃。
じっと見つめていた彼女の表情が思い出されます。
この先なんて 分からないけど イマは…
出典: Winding Road /作詞:MOMIKEN 作曲:UZ
見つめていたい
瞬きもせずにお前を見ていたい
ねぇ、どんな表情を次はくれるの?
曲がりくねった道の上で
単純な理由だよ お前が愛しいんだ
ぶつかったとしても 深まっていけるよ
君と俺の前にあるWinding road
出典: Winding Road /作詞:MOMIKEN 作曲:UZ
君の表情の変化を一瞬たりとも見逃したくない。そんな気持ちが綴られています。
歌詞でいう、先の見えない道行きは主人公の人生を表しているのでしょう。
人生を通して君を見つめていたい、そんな深い愛がささやかれています。
主人公にとって彼女の存在は非常に大きなものなのですね。
すれ違いから喧嘩をしたとしても、それをきっかけにもっと互いを理解していこう。
そんな言葉からは、何があっても大丈夫という強い思いが感じられます。
二人の前に広がっている道。
一つの道を一緒に見ていることから、歩む未来が同じものであると分かります。
抱く気持ち
大きすぎる思い
言葉にできない ナニかな? 想い届けるテレパシーみたいな
そんなんじゃないけど 握った手の感覚でなんとなく分かる
全てを知ろう とか 全部欲しがるわけじゃないけど
できれば 色んなアングルで 寄り添ってみたいな
海のような君をどれだけ渡れるかな?
この先なんて 分からないけど イマは…
出典: Winding Road /作詞:MOMIKEN 作曲:UZ
二番でも君への思いが綴られていきます。
簡単に言語化できないものは、お互いを思う気持ちです。
心の底からわき上がる感情なのに、言葉にすると薄っぺらくなってしまい、うまく伝えられない。
それ程までに抱く愛が大きいことを表しているのでしょう。
そんな思いを、手を繋いだだけで伝え合えるのです。それほどまで深い、二人の絆を感じさせます。
大切な人の多くを知りたい。そう思うのは普通の感覚です。
ですが主人公は多くを望みません。
彼女に踏み込みすぎることはせず、適度な距離感を保つ。
そのうえで最大限を知っていきたいと思っているのです。
彼女のことを思い遣っているからこそ言える言葉でしょう。
広く大きく、未だ未知があふれ、容易く全てを知ることはできない。
そんな海に彼女をたとえて、自分がどれだけ知っていけるか試したいと言っています。
どこまで君が君自身を見せてくれるのだろうか。
そんな期待も歌詞に込められているのかもしれません。