音質はスピーカースタンドで変わる
スピーカーの形状は大型のフロア型、縦長のトールボーイ型、小型のブックシェルフ型の3種類。
このうち最近人気が高まっているのが小型のブックシェルフ型です。
スピーカーの高さで音質は左右される
フロア型スピーカーは基本的に床に直置きしますが、ブックシェルフ型はどこでも置けます。
ただ床に置くと、聴こえてくる位置が低くなるので、定位感が悪くなるでしょう。
この定位感とか音像定位とは、音の距離感や立体感、左右のバランスなど、音の位置判断のこと。
耳とスピーカーの位置関係によっては、音に奥行きがなくなることもあります。
あるいはボーカルと各楽器の立ち位置がズレたり、各パートの距離感が正確ではなくなることも。
せっかくスピーカーの性能が優れていても、スピーカーの高さによって音質は変わるわけです。
音質確保にはスピーカーの振動対策が必要
しかしスピーカーを適度な高さに置くだけではまだ音質に問題が残ります。
スピーカーを何に置くか?によっては、振動でスピーカーが響いてしまう原因になるわけです。
いわゆる「箱鳴り」ですね。本来の音楽のうえにスピーカーの響きが重なるため、低音質。
あるいはスピーカーの振動をまったく伝えない素材だと、振動が逆流して音が平面的になります。
スピーカーの振動を適度に伝えながらも抑え、外に逃がすという振動対策が必要。
これがスピーカースタンドの役割や効果になります。
【目的】スピーカー本来の音を活かす
普通の棚でスピーカーの高さを確保して、インシュレーター(絶縁体)を挟むと良いのでは?
そう考える方もいるかもしれません。
確かにスパイクやブロックなどのインシュレーターも、スピーカーの内部振動を減衰。
さらに外部振動をスピーカーに伝えないという働きもあります。
ただ、せっかくインシュレーターを使っても、土台自体がしっかりしていないと本末転倒。
目的はスピーカーの性能を最大限に活かし、本来の音質で楽しむ!という再現性の確保です。
インシュレーターの併用ももちろん有効ですが、先にスピーカースタンドに着目しましょう。
スピーカースタンドの選び方
スピーカースタンドを選ぶときにチェックしたいのは高さ・振動対策・素材の3つです。
耳上5~10cmにツイーター
音像定位をハッキリさせるため、スピーカーの高さに気をつけましょう。
高音域ツイーターユニットの中心が、耳の穴の5~10cmほど上にくるのがベストです。
ソファー・椅子・床のどこに座るか?で大きく耳の位置が変わるはず。
正確に高さを測ることが大切です。
振動対策を確認
音の再現性を高めるためには、スピーカースタンドの振動対策が重要です。
高さやデザインも気になるところですが、振動対策の有無や性能をしっかり確認しましょう。
優れたものだとスピーカーの性能が十分に発揮され、広がりのある立体的な音が楽しめます。
クリアな音質なら金属製
スピーカースタンドの素材は大まかに金属製と木製に分かれます。
振動対策に優れているのは金属製。
クリアな音質が楽しめます。とくに低音のヌケが良く、こもらないサウンドが魅力です。
木製には響きがあり、高音が得意。温かみのあるマイルドな音が好きな人にぴったりでしょう。