アニメの主題歌

KANA-BOON【Torch of Liberty】歌詞を解釈!なぜ解放できた?火が揺れる理由とはの画像

Torch of Libertyはテレビアニメ炎炎ノ消防隊 弐ノ章」のオープニングテーマ。

直訳すると「自由への松明」となり、消防隊をテーマとするアニメの世界観に合わせています。

炎炎ノ消防隊は、身体から火を出せる主人公が人が自然発火する現象の謎を追うというストーリーのアニメ

そのためか、歌詞には「」と「解放」というキーワードが多く散りばめられています。

非常にメッセージ性の強い歌詞となっているこの曲を深読みしていきます。

抑制からの解放

救済唱歌

Fly&Fire 帰す快晴 救済唱歌

あぶれた声 慈愛を

はみ出したって未来を

出典: Torch of Liberty/作詞:谷口鮪 作曲:谷口鮪

ここで書かれている「救済唱歌」は、「消火」と捉えることができます。

恐らく作詞内での世界観は、火や煙が上がり続けているのでしょう。

そのために空は快晴ではなく、まったく先が見えない状況なのだろうと推察できます。

現代でも自由が抑制されている人々が多く、後ろ向きな気持ちで過ごしている人も多数。

アニメ・炎炎ノ消防隊の主人公である森羅日下部もその1人で、彼は母親と弟を5歳の頃に失っています。

その原因が自分の能力のせいだと周囲から非難され、彼もまた自由を抑制された人。

アニメの世界は火が恐怖の象徴となっており、この曲の歌詞でも度々同じ使われ方をしています。

作中には自然発火した人に祈りを捧げる、アイリスというキャラクターが登場します。

文字通り火となった人を消火するのは主人公達の役目。

しかし、魂の部分を消火するのは、アイリスの役目となっています。

このように、この楽曲の歌詞はアニメの世界観を強く意識している部分が多いです。

自由からの解放

ゲットバック 再生へ

四苦八苦 無い方へ

曇天に隠れて太陽

風よ闇を攫って

出典: Torch of Liberty/作詞:谷口鮪 作曲:谷口鮪

とにかく自由な世界への再生を願っている部分。

様々なことで四苦八苦することの多い現代。

毎日鬱々とした気分で過ごし、気持ちが晴れることが少ないという世界。

そんな人々の気持ちを空模様に例え、「曇天」と表記しています。

アニメでは自然発火してしまった人を殺めることで救済。

「四苦八苦 無い方へ」という部分は、アニメの世界観とも強烈にリンクしていると言えます。

夢に焦がれる

遊覧船待って 泣いて憂う
揺らせ まだ夕景 そう笑って
腫れて爛れて 待ってるがまだ夢

出典: Torch of Liberty/作詞:谷口鮪 作曲:谷口鮪

この部分は、実際に曇天の空模様の下にいる人を具体的に表現。

遊覧船を待っているにも関わらず、身体は火で爛れ、腫れあがってしまっています。

これは自由を抑制されている人々を表したものだと推察できます。

その先にある光を待っていても、現実は非常に厳しく、その人々の表情も暗いのでしょう。

「待ってるがまだ夢」という部分が、現実の悲壮感を漂わせます。

強烈なメッセージ

気持ちを殺してはならない

橙色の街灯で浮かんだ影の音

閉じ込めたって変わらないぜ

悩める日々に来たる解放

出典: Torch of Liberty/作詞:谷口鮪 作曲:谷口鮪

悩んでいる人に向けてのメッセージが込められている部分。

気持ちが落ち込んでいるとネガティブ思考になり、どうしてもふさぎ込みがちに。

そうなるとより泥沼にハマってしまい、最後には抜け出せなくなってしまいます。

そうならないために、とにかく暗い気持ちを閉じ込めてはいけないと歌っています。

影を閉じ込めてしまうと、解放することはできません。

ここでは「閉じ込めたら何も変わらないんだぜ」という強いメッセージが込められています。