miwa【Faraway】歌詞の意味を解釈！信じることで何に気が付く？長い目で見て愛情を育もう♪

言葉を噛みしめるように歌うmiwaの姿が思い浮かぶラインです。

歌詞に説得力を持たせるために気持ちを込めて歌っているのがよく分かります。

現実は過酷な側面があるとも歌いましたが、その世界を信じてみようと提案するのです。

日々は判で押したように同じ表情をしていますが些細な違いに気付けたならばその分成長できます。

毎日の変化を楽しめるようになるのです。

またディテールに魂を傾けると、そこに神が宿っていることに気付けるはず。

ひとつひとつの僅かな違いに個性が生じます。

その些細な個性とは実は私たちひとりひとりの違いを担保するものでもあるのです。

他と絶対的に区別できることがアイデンティティの源泉。

自分と他のものを区別できたらもっと色とりどりの世界に目を向けましょう。

この世界にはどれひとつとっても同じ色はなく、故に美しいグラデーションが生まれます。

自分自身を尊重するように相手の違いも尊重してあげたいです。

すべてが違っていて何ひとつ排斥されない社会こそが成熟した世界である証になります。

毎日の些細なことに気付くことこそがそうした成熟した世界を保証するのです。

サビのリフレインとプラス・アルファで構成されます。

人の心の在処は脳にありますが何を考えているのか相手の頭蓋骨を割ってみる必要はないです。

人間の想像力はお互いを隔てている壁を超える手立てを教えてくれます。

想像力の力で私たちはお互いを理解し合うことができるのです。

それは広い意味での愛の力でもあります。

男女の愛だけでない人類愛のようなものの力です。

国境を隔てた人のことも私たちは報道される情報を元に想像力で理解し合えることが可能でしょう。

一方で他者の情報は報道だけが届けてくれるのではないです。

身振り手振りなど様々な仕種、言葉を伝え合う翻訳家の使命など、相互理解に必要なものはたくさんあります。

相手の心は手にとって見ることはできません。

それでも私たちはコミュニケーションを通じてお互いに理解することができる生き物なのです。

野生に生きる動物はもっと簡単に肉体などを使ってコミュニケーションを直に取ります。

知性を持った私たちはそれ故にお互いを誤解してしまうこともたまにあるもの。

それでも基本的に人間同士は想像力でそうした障壁を乗り越えることができるはずです。

このラインにmiwaが込めた想いは非常に深いものでしょう。

優しい言葉で甘ったれた幻想に喝を入れるという素晴らしいラインです。

現実は確かにmiwaが語るようにマジックで解決できる事柄は何ひとつありません。

その際に現実を動かしてゆく人生の主役はリスナーである女性たちだと力強く宣言します。

ヒーローの話ではなくヒロインの話をしているmiwaの心が頼もしいです。

長い間日本は男性原理が働く社会でありました。

今も残念ながら事態が急速に良くなったとはいえません。

女性が社会の中に進出しようにも男性社会の厚い壁によって阻まれる。

これはmiwa自身が自分の人生の中で感じたことでもあるかもしれません。

しかし壁はいつしか人の手で崩せます。

リスナーの皆さんにはその力と可能性があるよと背中を押してくれているのです。

ポップな装いでまるっきり説教臭さも感じさせずにこうした力を呼び起こさせるのがmiwaの詩才の素晴らしさ。

それは何も系統だった難しい思想などが必要とされるものではないとも歌います。

ひらめきのような一瞬の直感、インスピレーションがヒントを、そしてときに答えをくれる。

miwaのこの歌「Faraway」はリスナーひとりひとりに宛てたエールです。

真正面から受け止めたい言葉たちが踊っています。