最初の大ヒット!

彼女たちの代表曲

Perfumeの「ポリリズム」タイトル、歌詞の意味は?中田ヤスタカのリズムに注目の画像

ポリリズム」は2007年9月12日に発売されたPerfumeの5枚目のシングルです。

NHKと公共広告機構(今のACジャパン)の2007年度の公共広告キャンペーン「リサイクルがECOマーク」のCMソングとして作られました。

テクノポップを基調にした斬新なアレンジと、近未来を思わせる無機質な世界観がたちまち人気を博し、この「ポリリズム」から本格的にPerfumeの名前が音楽シーンに知られるようになりました。

最高位7位を獲得したこの曲は今もPerfumeの代表曲の一つになっているのはご承知の通りですね。

ポリリズムとは?

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同時進行で違う拍子が演奏される!

ポリリズム」とは音楽用語です。

拍、つまり拍子の違うメロディーを同時に演奏することによって、オリジナリティあるリズム感を生み出す状態を言います。

たとえば、3/4拍子と4/4拍子を組み合わせると12/4小節ごとに二つの拍は一致します。

そこまでは不安定なリズムを感じさせるのですが、いつの間にか合っている。安定と不安定が繰り返されることによって独特のリズムを生んでいきます。最小公倍数で出会う二つのメロディーが交錯して奏でられる手法は、数々の名曲に使われてきました。

クラッシックの世界では、ホルストの「惑星」、ドヴォルザークの交響曲第8番などが有名です。

有名なショパンの「幻想即興曲」が最もわかりやすい曲の一つ。左手が奏でるメロディーと右手が奏でるメロディーは拍子が違っているのがよくわかると思います。

本当に美しい曲です。ショパンは美しい即興曲を4つ書いていますが、これはそのうちの最初のものと言われています。

中田ヤスタカが狙った世界観とは?

リサイクルと恋

この「ポリリズム」は、中田ヤスタカがリサイクルのCMを元に書いた楽曲です。リサイクルと恋をかけたその歌詞は、単調な繰り返しなのに、不思議な世界観を持って迫ってきます。

実際に音楽的手法のポリリズムは、間奏に使われています。テクノサウンドと言うこともあって、この部分はミスと受け取られるのではないかと制作サイドから指摘があったそうですが、中田ヤスタカは押し通したとのこと。

Perfumeの世界観をめぐっても、当初は彼の作り上げる世界が斬新すぎてスタッフ間でも理解が得られなかったと聞きます。

しかしこの「ポリリズム」の成功は、彼の挑戦は正しかったことを証明します。

では早速聴いて見てください。間奏の「ポリリズムポリリズム...」と続くところが手法「ポリリズム」になっています。

初々しさがあってなにか懐かしい香りがします。

トータルプロデュースの成功

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楽曲、振付、すべてが斬新

Perfumeとそしてその最初のビッグヒット「ポリリズム」の成功を見るにつけても、アーティストにとって、トータルプロデュースがいかに大切かということがよくわかります。

CDの売り上げが伸び悩み、一方で手軽に音楽を手に出来る世界になった現代だからこそ、これはアーティストにとっては大きな課題でしょう。

Perfumeが勝負したのはテクノポップの世界。ボーカルにもエフェクトをかけて、無機質な感覚を前面に押し出しています。これを徹底することによって、若者の支持を受けました。

そして、また独特の振り付けが人気を博します。振付を担当したのは、椎名林檎星野源など有名アーティストの振付を手掛けるMIKIKO

無機質な彼女たちの世界を表すために、ポージングに工夫を凝らしたといいます。

キメのポーズはマネキン、人形を意識させるもの。

人間の動きと微妙なズレを感じさせ、それによって、彼女たちの人形チックなキュートさを醸し出すことに成功しています。

彼女たちの登場でダンスを真似する人も増え、ここからダンスはますます複雑さを増していくことになります。

振付の新しい可能性を示したということで彼女たち、そしてMIKIKOの功績は大ですね。


リサイクルと恋

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